「黄・青・黄」の信号なぜ存在? 1つ目2つ目も ご当地モノの宝庫「予告信号」の世界
山形県には、並び方が「黄・青・黄」の信号機があります。見通しの悪い場所などで、前方に交差点があることを知らせる予告信号機です。この予告信号機、全国レベルで「ご当地もの」が存在します。
「真ん中が青」の山形県
赤がなく「黄・青・黄」の信号機。
灯火がこのように並んだ信号機を、山形県では比較的多く見かけます。雪国なので縦型です。この信号機、基本的には「上下の黄色が交互に点滅」したのち、「中央の青色」が点灯しますが、中には黄色の点滅だけのタイプもあります。並び方もしかり、特殊な表示をするため、他県の人が見たら驚くかもしれません。
これは予告信号機といい、見通しの悪い交差点の手前や、信号機の少ないバイパスなどで久々に信号交差点が登場する場合に設置されます。いずれも注意喚起でドライバーへ減速を促し、信号待ちしている前車への追突を防止するなどの目的があります。
信号機は「道路交通法施行令」の第3条によって灯火の並び順が規定されています。しかし予告信号機はこれに該当せず、各都道府県警察が交差点ごとの交通事情に合わせて設置しています。そのため運用はまちまちなのが実情です。例に挙げた山形県では「黄・青・黄」の信号機ですが、別の地域では全く異なります。
例えばお隣の宮城県は一般的な「青・黄・赤」の信号機がほとんどです。「予告信号」という標識が付いているものの、表示は前方交差点の信号機と一緒です。残る東北4県は、いずれも黄色1灯式が多く見られますが、岩手県のものは常に点滅を繰り返すのに対し、福島県は前方交差点が青信号の際は「消灯」するものも見受けられます。同じ“1つ目”でも、その表示方法が異なるのです。
地元の長野でも赤黄黄の配列で本信号が青の時は黄の交互点滅、赤の時は赤になります
通常の三灯式もありますね