紀伊半島を縦断「五條新宮道路」整備進行中 十津川への狭隘道を次々バイパス 進捗は?
「日本最長のバス路線」の風景はどうなる?
ちなみにこの道路をほぼ全走破する形で、奈良交通が一般バス路線「八木新宮線」を運行しています。近鉄大阪線・橿原線の大和八木駅(奈良県橿原市)からJR紀勢本線の新宮駅(和歌山県新宮市)を結ぶ路線の総延長は166.9km、停留所数は166で、日本一の長距離バス路線となっています。6時間半の旅路のほとんどは国道168号上で、車窓の大半は紀伊山地の奥深い谷間の風景となっています。この道路が、急ピッチで高規格道路と生まれ変わっているのです。
とはいえ、路線バスはあくまで沿線の貴重な生活の足でもあります。2009(平成17)年からバイパス道路や拡幅道路の開通が順次行われてきていますが、バスは集落に差し掛かるたびに旧道に進入していきます。狭く沿道に家屋が並ぶ風景が、かつての国道168号の姿を偲ばせます。
それぞれの工区と、対応する「八木新宮線」の停留所はおおむね下記のようになっています。
・新天辻工区・坂本工区:宗川野橋、市原、大久保口、下永谷、永谷、天辻、星のくに、下天辻、阪本
・長殿道路:塩鶴、長殿、長殿発電所前
・宇宮原工区:該当なし(旭橋~小栗栖)
・風屋川津工区:川津西、川津、風屋、滝川口、風屋花園
・十津川道路(II期):豆市、鈴入、平谷口、十津川温泉、蕨尾口、蕨尾、ホテル前、櫟砂古、桑畑小井、果無隧道口、桑畑、桑畑隧道口、二津野
・相賀高田工区:該当なし(神丸~新宮高校前の特急区間)
宇宮原工区となる区間では現道に停留所がないため、バイパス開通後はバスの経路が新道経由に切り替わる可能性が高そうです。
【了】
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