「鉄道大好き大臣」鉄道どうしますか? 地元の路線は廃線 斉藤鉄夫国交相の横顔

ローカル線の維持存続をどうするか

 斉藤氏の鉄道マニアとしての横顔は、岐路に立たされた国土交通省の鉄道政策にとってはプラスです。

 かつての鉄道政策は、「鉄道網を拡大することは地域を発展させることだ」と考えられてきました。しかし、令和の日本では地域住民が切望してもローカル線は廃止の憂き目に。一方で大都市をつなぐ幹線は、ますます充実した発展を遂げる、という二極分化しています。

「レールの先に未来がある」というあこがれを抱くことは難しくなっています。斉藤氏は大臣として、ローカル線について次のように語ります。

「ローカル線を維持活性化するためには、地域住民と鉄道事業者が一体となって、どう盛り立てていくかを考えないといけない。そういう維持していこうという努力と熱意、それと国の支援が三位一体となって鉄道は維持されるものと思っています」

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断崖絶壁の書棚の際を走るのは、285系「サンライズ瀬戸・出雲」。東京~高松、出雲市を結び、斉藤氏の故郷につながる現行唯一の電車寝台特急(中島みなみ撮影)。

 コロナ禍の利用者激減で、公共交通は厳しい経営環境に置かれています。JR北海道の2020年度の営業利益は800億円の赤字。国交省は改正国鉄債務等処理法により、約1300億円の支援を順次実施して、経営の自立化を後押しします。他の地域でも鉄道事業再構築事業の制度で、レールや枕木の設備、車両導入の補助などのほか、施設の保有と運行を分離して支えようとしていますが、それも限界があります。

「鉄道はロマンがあると同時に、高速大量輸送が基本。道路網が整備されてきたこともいっしょに考えていかないといけない」

【ウワサ通りでした】鉄道マニア大臣の執務室(写真)

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コメント

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4件のコメント

  1. マイカー保有者に増税して
    全てのローカル線に補助金をジャブジャブ注ぎ込むのかね
    インフラじゃなくて只の1/1鉄道模型だな

  2. 外部不効用が大して無いのに今あるものを積極的に無くせという人間はあまりいない。だがそこで折り合いをつけるのが政治の役割だろう。仕方がない鉄道が残っていて生活路線のバスが潰されるのはどうなのか。
    もちろん国交大臣がすべてを決めるのではないが。

  3. 写真の説明で木次線の車両とありますが、
    三江線で走っていた車両の間違いですね
    今は因美線などでも走ってますが
    木次線にはいないはずです

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。