就航10周年! ボーイング787はどんな機体? ANA「ミスター787機長」に聞く“スゴさ”とは
初号機空輸は「こんなに恵まれちゃって…」
ちなみに、787の操縦はボーイングの大型旅客機「777」と共通化が図られており、早川機長も787に乗務前は777を担当していたとのこと。「787のコクピットに初めて入ったとき、(777と)ほぼ同じだ」と感想を抱いたそうです。「ただ操縦のやり方は一緒だけど、787のシステムはコンピューターを駆使して自動化されて、進化しています。操縦は777と比べてもやりやすいと感じました」と話します。
同氏の一番の787の思い出は「初号機のデリバリーを担当できたことでしょう。『こんなに恵まれちゃっていいのかな』と思った記憶があります。そのあとは安全に運航すべく、積み重ねで仕事をしてきました」とコメント。就航10年について同氏は「ここまで来たんだな、もう10年経ったのか」と所感を話します。
2021年9月時点で、ANAのボーイング787が累計で運航した便数は31万便にも上ります。この裏には、早川機長をはじめとする同社のパイロットのたゆまぬ努力があってこそ、というのは間違いないでしょう。
早川機長が乗務するNH679便は導入2号機「JA802A」が担当。修学旅行生など237人の旅客を乗せ、午後13時過ぎに羽田空港を出発し、広島へと向かいました。同便の前に運航された「10周年記念フライト」であるNH653便(岡山行き)では、かつて早川機長が日本へ運んだANA向け787-8初号機「JA801A」が使用されています。
ANAグループでは、就航10周年を記念して「787 10周年プロジェクト」を開始。ANAは、今回の「記念フライト」を皮切りに「お客様に感謝の気持ちをお伝えできる企画を順次実施予定」としています。
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