新タイプの消防車両は「砂漠のスケボー少年の夢」? 軍も注目の電動立ち乗りボードとは

消防車大手のモリタが東京都内の展示会で、電動の小型立ち乗りモビリティ「EZライダー」を提案しました。小さく、折り畳みが可能なうえ、悪路に極めて強く、災害救助など様々な活用が期待されるものです。

ルーツになった自作「動力式スケボー」

 EZライダーを開発したのは、DSライダー社の共同創業者であるエレズ・アブラモフ氏です。1966(昭和41)年にイスラエルで生まれたアブラモフ氏は、少年時代、スケートボードに強い憧れを抱いていたといいます。しかし彼が少年時代を過ごした農場の周辺には、スケートボードの走行に適した舗装された道路などなく、それは遠い夢でした。

 成人したアブラモフ氏は農業機械の開発などを手がけつつ、バギー競技にのめり込み、その双方で成功をおさめましたが、少年時代を過ごした農場のような環境でスケートボードを走らせてみたいという夢を抱き続けます。そこで1990(平成2)年、大型のサーフボードにオートバイ用の2ストロークエンジンと大径ホイールを組み合わせて、オフロードでも走行可能な動力式スケートボードを作り上げました。

 DSライダー社はこれをEZライダーのルーツと位置づけており、「EZ RAIDER」の「EZ」と「RAIDER」は、共にアブラモフ氏が開発したバギーの名前に由来しているのだそうです。

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危機管理産業展のモリタブースにて。リアカートに担架を載せ傷病人の運搬も可能(竹内 修撮影)。

 その後アブラモフ氏は、イスラエル国防軍の自動運転車両の開発に携わります。その過程で、戦場において兵員とその装備を輸送できる、軽量で機敏な軽車両が必要であるとの認識に達したことから、1990(平成2)年に制作した動力式スケートボードを基に、高いオフロード走行能力を持つ軽車両のプロトタイプをいくつか製造します。しかし、イスラエル国防軍からの採用を勝ち取ることはできませんでした。

 しかし、彼はあきらめることなく、車両の動力をガソリンエンジンから電動モーターに変更。さらに改良を加えてEZライダーを誕生させます。同車は2018年にイスラエル国防軍から最初のオーダーを受け、2020年にはアメリカ陸軍にも販売されました。

【驚くべき悪路走破性!】EZライダーのスゴさを画像で!

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