大雪立ち往生はもうこりごり 高速道路の冬対策は方針転換 動けなくなる前に進入阻止!

2020年度冬、高速道路では大雪による大規模な車両の立ち往生が頻発しました。まもなく到来する本格的な冬に向け、道路管理者は従来の方針を大きく転換、立ち往生を発生させない新機軸の対策を打ち出します。

立ち往生「発生させない!」

 間もなく迎える本格的な冬。高速道路各社や道路管理者は、2021年10月下旬頃から雪対策の強化などを相次いで発表し、備えを強めています。
 

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2020年12月に関越道で発生した大規模な立ち往生は、解消に3日を要した(画像:国土交通省)。

 その主眼は、道路上での大規模な「立ち往生」を発生させないことに置かれています。2020年度には、関越道で発生した立ち往生で2000台以上が巻き込まれ、解消に3日を要しました。同様の事例は、北陸道や東海北陸道でも発生しています。

 これを受け、国土交通省はじめ道路管理者は従来の方針を大きく転換しています。国の委員会は、「できるだけ通行止めしない」「道路ネットワーク機能を確保する」という考え方から、「人名を最優先に、大規模な車両滞留を徹底的に回避する」方針へ転換するよう提言しました。

 これは、「道路を止めない」から「止める」を基本に据える考えへの転換と言い換えることができるでしょう。NEXCO中日本は10月の定例会見にて、関係機関とのさらなる連携強化を図るとともに「交通状況、降雪状況に応じて躊躇なく高速道路と並行する一般国道などと同時に通行止めをおこないます」と、改めて強調しました。

 また、大雪の気象予測が発表された場合は、3日前から不要不急の外出の自粛や広域迂回の呼びかけを、1日前からは通行止め区間、日時、迂回経路などの情報提供を繰り返し実施するといいます。緊急テレビCMのほか、ウェブサイトやSNSなど多様な広報媒体を活用し、「空振りを恐れない」という姿勢で臨むとのこと。

 このようなソフト対策のほかに、ハード面でも新機軸が打ち出されています。

【画像】「エアー遮断機」ほか高速道路の雪対策新機軸

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