“小さな船体に盛り沢山の武装” 日本のお家芸に世界が驚愕 軍縮条約の申し子「特型駆逐艦」

1930年に発効したロンドン海軍軍縮条約では、駆逐艦の保有数や内容が細かく制限されました。画期的な高性能を有する日本の特型駆逐艦を狙い撃ちにした規定とも言われますが、どうしてそうなったのか見てみます。

ロンドン条約で大型駆逐艦が制限

 ロンドン条約では、駆逐艦の最大排水量1500トン、搭載砲は、ワシントン条約の127mmから変更されて130mmまでとされました(フランス駆逐艦と同じ口径)。なお、保有枠の16%を超えない分だけは、最大1850トンまで許容するという条項もありました。

 上記の通り、1500トンを越える駆逐艦は、吹雪型と、コドリントンのように隻数が少ない指揮用の駆逐艦(いわゆる嚮導駆逐艦)、そしてフランスの大型駆逐艦だけでした。

 ただ、フランスとイタリアはロンドン条約から脱退したため、1850トンの特例は吹雪型を狙い撃ちにした規定となりました。とはいえ、現在保有中の艦と、建造中の艦までは保有できたので、日本は条約規定を超える保有量の30%を吹雪型駆逐艦にできています。

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旧日本海軍の駆逐艦「東雲(しののめ)」(画像:アメリカ海軍)。

 なお、1850トンの特例がきっかけとなり、アメリカとイギリスも大型駆逐艦を計画します。完成はワシントンとロンドンの両海軍軍縮条約が終了した1936(昭和11)年以降になりました。米英両国が建造した大型駆逐艦は以下の通りです。

・ポーター級(アメリカ:1番艦1936年就役)基準排水量1850トン、127mm砲8門、533mm魚雷発射管8門、速力35ノット(約64.8km/h)

・トライバル級(イギリス:同1938年就役)基準排水量1870トン、120mm砲8門、533mm魚雷発射管4門、速力36.5ノット(約67.6km/h)

 ちなみに、イギリスは1931年に条約制限一杯の130mm砲を試作し、指揮用の嚮導駆逐艦「ケンペンフェルト」に搭載しましたが、成績不良のため120mm砲に戻しています。

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コメント

1件のコメント

  1. 日本の特型駆逐艦は護衛艦としての能力は低い。主砲両用でなく高角砲もない、機銃しかない。技術開発力の問題だが対潜能力も低い。一方で魚雷再装填装置がついていたり艦隊決戦目的で設計されていることがよく分かる。そして実際は護衛任務がメインだった。"駆逐艦"としてはフレッチャー級のほうが優秀だろう。

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