航空会社の夢「単通路機で長距離路線」実現近づく A321XLR組立完了 なぜ航続距離UP?

まさに「エクストラ ロング レンジ」!!

約8700kmの航続距離

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスが開発を進めている「A321XLR」。この飛行試験用初号機(MSN11000)の最終組み立てが完了したと、現地時間2021年12月6日(月)に発表されました。

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エアバスA321XLR(画像:エアバス)。

 A321XLRは、エアバスのベストセラー旅客機、A320ファミリーの最新派生型。同機はA320胴体延長タイプ「A321neo」をベースとし、航続距離の大きな延長が図られています。型番末尾の「XLR」は「エクストラ ロング レンジ(超長距離)」の略です。

 A320は比較的小ぶりな「単通路機」と呼ばれるタイプです。その汎用性の高いサイズ感で、老舗航空会社はもちろん、LCC(格安航空会社)などでも導入されています。一方で、当初は担当路線は短距離が多く、航続距離もそこまで長くありませんでした。

 しかしエアバスによると、A321XLRの航続距離は約8700km(4700海里)で、A321neo長距離型であるA321LRよりも、さらに15%距離が伸び、単通路型で最長とのこと。東京を起点とした場合、シドニーやデリー、アンカレッジ(アラスカ)までノンストップで飛行が可能としています。このことで、大きな需要のない長距離路線にも就航でき、路線ネットワークを広げやすくなる――というのが、開発の狙いのひとつでしょう。

 一方で最終組み立て作業について担当者は「ほかのA321と比較して大きな違いはない」とコメントを出しています。どのように航続距離を延長したのでしょうか。

【表】A321XLRで行ける場所&【写真】貴重な最終組立の風景

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