次世代ヘリコプター「H160」ANHへ世界で初めて納入 エアバス・ヘリコプターズ
従来の「ドーファン」と比べて50%も静かだそう。
68もの特許を取得した新世代のヘリコプター
ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスの子会社であるエアバス・ヘリコプターズは2021年12月10日(金)、最新鋭の多用途ヘリコプター「H160」について、量産初号機をANH(オールニッポンヘリコプター)に納入したと発表しました。
ANHは名鉄(名古屋鉄道)のグループ企業で、報道ヘリとして運航するそう。すでに同機は2021年1月14日に初飛行に成功し、5月17日に国土交通省の型式証明を取得しています。
H160は次世代の中型双発ヘリコプターとして開発された機体で、最大離陸重量は6050kg、乗員1~2名のほかに、最大12名までを乗せることが可能です。最大巡航速度は150ノット(約275km/h)、最大滞空時間は4時間30分、運用限界高度は6096mを誇ります。
人員輸送のほか、救急医療サービス(EMS)や捜索救助(SAR)などの公共サービス用としても運用可能であるほか、個人(プライベート)所有や法人(ビジネス)機といった用途にも向いているとのこと。
エアバス・ヘリコプターズの説明によると、H160は68もの専用特許を取得しており、フランス・サフラン製の新世代ターボシャフトエンジンARRANO 1Aを搭載、機体後部の水平翼が「バイプレーン・スタビライザー」と呼ばれる、いわゆる二重翼になっているほか、テールローターが新型の傾斜式フェネストロン構造なのが特徴だそう。加えて、機体サイズに比して機内容積が広く、静粛性や整備性に優れているのがポイントだとしています。
H160は、すでに40機のオーダーを抱えており、プロトタイプ3機を含めて8機を製造しています。
【了】
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