なにが世界一? JAL「気前良すぎるエコノミークラス」誕生秘話 いかにも日本人な工夫も

誕生までの苦労 広さ以外にも工夫が?

 西垣さんによるとJALの「スカイワイダー」は「座席メーカーにとっても初めての仕様もあるゆえ、たとえば安全性のテストも前例がなく、いろいろなテストをやる必要がありました」といいます。

「結果的に、想定より開発期間が必要になるなか、それをどれくらい圧縮できるのかなどを毎日のように考えました。最終的にはトータルの開発期間は変わっていませんが、テスト時間を多めにし、生産期間のピッチを上げるなど、時間の構成を工夫しました」とも。「そのおかげで安心してお客様に乗っていただける座席ができたので、努力した甲斐があったなと思いました」と話します。

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JALのボーイング777-300ERに搭載されている「スカイワイダー」席(2021年12月、乗りものニュース編集部撮影)。

 なお、「スカイワイダー」は広さ以外に、なんとも“日本らしい”工夫もあります。西垣さんによると「スカイワイダー」は、実は普通の座席よりも最初から1インチ倒しているとのこと。「日本の気質的に後ろの人を気にしてしまって倒しづらい」と乗客からの意見があり、ずっと座席を立たせ搭乗するスタイルでも、快適性を上げるためだそうです。

 一方で、「スカイワイダー」が最初からすべての面でパーフェクトなエコノミークラスであったかというと、そうではなさそうです。

【広~い!】世界一を誇るJAL「スカイワイダー」席をササッと見る

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