大統領の鶴の一声で誕生「インディペンデンス級軽空母」1年で9隻就役 最後の艦は50年現役!

アメリカ海軍が第2次大戦中に大量建造したクリーブランド級軽巡洋艦。その船体を流用して造られたインディペンデンス級軽空母は、改造空母とは思えないほど本格的な造りから重用され、なおかつ長生きしました。その理由をひも解きます。

1943年中に9隻がそろって就役

 事態を危惧したルーズヴェルト大統領は、海軍に対して量産が始まっていたクリーブランド級軽巡洋艦の船体を流用した、軽空母の建造について検討するように命じます。しかし海軍としては、それまでの研究により1万トン級程度の船体では小さすぎて空母としては運用しにくいと判断しており、計画に乗り気ではありませんでした。

 とはいえ、そこはお国のトップである大統領直々の要請。そのため、海軍としても「真面目に急いで」検討を始めます。結果はやはり過去の研究と同様でしたが、1941(昭和16)年12月8日にハワイにある海軍太平洋艦隊の根拠地パールハーバーが攻撃され、日本との戦争が始まると、空母の増強が急務となりました。そのため、開戦前の時点では1隻のみを試験的に建造しようと考えられていたクリーブランド級流用の軽空母でしたが、1942(昭和17)年中に一挙9隻の流用が決まります。

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1943年7月、就役から半年後の軽空母「インディペンデンス」(画像:アメリカ海軍)。

 なお、この9隻は当初軽巡洋艦として竣工する予定であったため、それに見合った艦名がすでに付与されていたものの、空母への「変身」に伴って新たな名前に変わっています。具体的には次の通りです。

1番艦「アムステルダム」→「インディペンデンス」(ネームシップ)

2番艦「タラハッシー」→「プリンストン」

3番艦「ニューヘヴン」→「ベロー・ウッド」

4番艦「ハンチントン」→「カウペンス」

5番艦「デイトン」→「モンテレー」

6番艦「ウィルミントン」→「カボット」

7番艦「ファーゴ」→「ラングレー」

8番艦「バッファロー」→「バターン」

9番艦「ニューアーク」→「サン・ジャシント」

 ちなみにアメリカのすごいところは、全9隻がいずれも戦争の趨勢がどちらに傾くか丁々発止の最中だった1943(昭和18)年中に完成している点にあります。

 ネームシップにちなんで、インディペンデンス級と命名されたこれら軽空母群は、量産された大型の艦隊空母エセックス級が「標準型艦隊空母」と称されたのに対して「艦隊軽空母」と呼ばれました。

【ハリアーとのショットも】インディペンデンス級軽空母のさまざまな姿

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コメント

1件のコメント

  1. 太平洋戦争開戦前の、アメリカ海軍空母機動部隊の勢力といえば、日本海軍の空母部隊と比肩する程度のものでした。赤城、加賀に比肩するのは、レキシントン・サラトガ、瑞鶴・翔鶴に比肩するのはエンタープライズ・ヨークタウン、飛竜・蒼龍に比肩するのは、ホーネット・ワスプ、あと、龍驤に匹敵するのが、レインジャー、、量において、互角、搭乗員の技量において、日本側の優勢といってとこでしょうか。所詮は、国力の差が全てでしょう。アメリカ海軍も戦前は、大鑑巨砲主義で、4万トンクラスの大戦艦を多数建造する計画を立てていました。大戦中もこれらの戦艦の建造は中止されることなく、追加する形で、高速空母艦隊の大量建造や、護衛空母の大量就航、潜水艦、駆逐艦、巡洋艦などのあらゆる範囲の艦艇を建造・就航させる国力と、技術力、労働力や、それらを支える豊富な資源が、アメリカにはありました。その巨大さが全く欠けていた日本が、アメリカ相手に戦争をすることが元々無謀で無理なことだったのです。山本五十六の戦前の言葉が全てでした。「アメリカ相手に戦争をすれば、日本はアメリカにかすり傷ぐらいは追わせられるだろうが、仕返しに、日本はアメリカによって一刀両断にされてしまうだろうと、、、」史実は、その通りになりました。

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