「ガンダムやパトレイバーみたいな建機を」日立建機の2本腕重機「アスタコ」2種類の違い

日立建機が生み出した2本腕の重機「アスタコ」。開発の発端は技術者による人型ロボットを作りたいという熱意。誕生から15年以上を経て仕様も複数に。それらの違いなどを開発者に聞いてきました。

既存の油圧ショベルの先に位置する「アスタコ NEO」

「アスタコ」と「アスタコ NEO」は操作方法も異なります。「アスタコ」はシート上部、ちょうど膝の上あたりに座面と水平に突き出た2本のレバーを、オートバイのハンドルのように握り、それをひねったり上下に動かしたりしつつ、親指部分のスイッチも使って2本のアームを動かします。

 操作用レバーはオリジナルのもので、右のレバーで右腕を、左のレバーで左腕を動かす構造のため、既存の油圧ショベルとは異なる操作が要求されます。

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既存の油圧ショベルをベースに補助腕を付ける形で生まれた「アスタコ NEO」(2021年11月、柘植優介撮影)。

 対して「アスタコ NEO」は、あくまでも既存の油圧ショベルと同じ要領で、違和感なく動かせるように考慮されています。「アスタコ」のようなオリジナル構造にはなっておらず、運転席周りは既存の油圧ショベルと同じレイアウト配置になっています。

 一般的な油圧ショベルと同じく、運転席のシートの左右、上方向へ垂直に突き出たレバー(スティック)を用いて動かします。しかも、こちらは左右のレバーとも連動しており、前後左右への、いわゆる十字操作は右腕(主腕)を動かすもので、両方のレバー(スティック)の上面部分にあるボタンスイッチで左腕(補助腕)を動かすようになっています。

【操縦席の違いも】「ASTACO」の細かな動きほか

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