【懐かしの国鉄写真】D52が旅客列車を牽いていた頃の御殿場線

国府津~御殿場~沼津を結ぶ御殿場線。1968年7月の電化開業まではD52形蒸気機関車が旅客列車や貨物列車を牽いていました。電化開業前年の1967年1月、小田急電鉄からの特別準急の乗り収めも兼ねて同線を訪れました。

この記事の目次

・複線時代の面影を残す御殿場線
・御殿場線は本州最後のD52牽引客車列車が見られた路線
・モノクロでの撮影は4×4判の二眼レフカメラで

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複線時代の面影を残す御殿場線

 御殿場線の電化が具体化し、沿線では架線柱が建ち始めたという話も聞こえてきた1967(昭和42)年1月、小田急電鉄から特別準急として乗入れている気動車の乗り納めを兼ね(実際には初乗りになるのだが)、模型仲間と一緒に同線を訪れました。

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足柄に到着する特別準急「朝霧」。通常は単行が多いのだが、正月休みのせいか2連になっている。(1967年1月、楠居利彦撮影)。

 国府津~御殿場~沼津間は1889(明治22)年に東海道本線の一部として開業し、1901(明治34)年に複線化されています。しかし、1934(昭和9)年12月1日に丹那トンネルが開通すると熱海回りが東海道本線となり、御殿場経由の国府津~沼津間は御殿場線に改称されます。戦時中の1944(昭和19)年には不要不急の路線として単線化されますが、橋脚などは大部分が撤去されず、複線時代の面影を残していました。

御殿場線は本州最後のD52牽引客車列車が見られた路線

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Writer: 楠居利彦(鉄道ライター)

1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。

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