「災害派遣」とは何が違う? 自衛隊が火山噴火災害のトンガへ 支援活動の根拠と手続き

トンガにおける火山の大規模噴火災害に対し、自衛隊が現地の支援活動のために派遣されますが、これはいわゆる「災害派遣」とは異なるものです。どのような根拠で、そしてどのような手続きを経て、派遣されるのかを解説します。

活動の前提となる被災国政府からの要請 その必要性とは

 ところで、この国際緊急援助活動を実施するためには、その前提として被災国政府または国際機関からの要請が必要とされていることはすでに述べましたが、この「要請」という要件はなぜ設けられているのでしょうか。

 これについて、国際緊急援助活動にも携わっている独立行政法人「国際協力機構(JICA)」の説明によると、「(1)災害が発生した場合には、被災国自身が救済に関して中心的な役割を担う第一義的な責任があること」「(2)被災国の事情や都合を考えない一方的な支援は、かえって混乱を招くおそれがあること」というふたつの理由から、こうした活動は被災国政府からの要請に基づくことになっているとされています。

 また、これは国際的にも確立された考え方で、たとえば1991(平成3)年12月に採択された国連による人道支援に関する国連総会決議でも、被災国の主権や領土保全の観点から、人道支援の実施には被災国からの同意の存在が求められています。

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陸上自衛隊のCH-47JA「チヌーク」輸送ヘリコプター(画像:陸上自衛隊)。

 新型コロナウイルスの感染急拡大が世界的な問題となっているなかでの活動は非常に困難なものとなることが予想されますが、派遣される隊員の方々の無事の任務完遂と、被災地の1日も早い復旧、復興を心から願うばかりです。

【了】

噴火したフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の位置と衛星写真

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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