驚きの175隻!「史上最も量産された艦隊駆逐艦」米フレッチャー級 “質より量”じゃないからスゴイ!

民主主義の兵器工場として、戦車や航空機、輸送船、魚雷艇に至るまで、あらゆる兵器を大量生産していた第2次大戦中のアメリカ。それは駆逐艦も同様で「史上最も造られた艦隊駆逐艦」というのもアメリカ製でした。

わずか2年あまりで175隻就役

 しかも主力艦でもない駆逐艦ながら、アメリカ海軍はほかの艦艇と同様に、フレッチャー級にも最新の電測兵器を搭載し、戦争の進捗にともなってその性能をいっそう充実させていきました。対潜用のソーナー(音波探信儀)に加えて、対水上用や対空用の捜索レーダーと射撃管制レーダーを搭載します。さらに4連装40mmボフォース機関砲には、レーダー射撃管制装置まで装備するようになりました。

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1960年代に近代化改装を受け船体後部に無人ヘリコプター「DASH」の格納庫と発着甲板を増設した「ニコラス」(画像:アメリカ海軍)。

 フレッチャー級駆逐艦は、太平洋戦争勃発後の1942(昭和17)年6月30日にネーム・シップ(1番艦)の「フレッチャー」が、そして1944(昭和19)年9月2日にラスト・シップ(最終艦)となる「ルックス」がそれぞれ就役しており、約2年3か月で175隻がアメリカ国内の造船所11か所で建造されています。ただ冒頭に記したとおり、当初の計画では、188隻が造られることになっていました。

 これは、太平洋戦争に加わったアメリカ海軍の護衛駆逐艦以上のサイズの軍艦ではもっとも多い建造隻数で、まさに「艦隊のワークホース」を一気呵成に揃えたというわけです。

 この175隻中、戦闘で失われたのは約1割強の19隻です。ここまで多く造られたからか、日本軍機による体当たり攻撃、いわゆるカミカゼ攻撃を受けて最初に沈んだ艦「アブナー・リード」(1944年11月喪失)と、最後に沈んだ艦「キャラハン」(1945年7月喪失)が、ともにフレッチャー級だという因縁めいたものもありました。

【海自護衛艦「ありあけ」も】戦後、近代化改装を受けたフレッチャー級の各艦

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