驚きの175隻!「史上最も量産された艦隊駆逐艦」米フレッチャー級 “質より量”じゃないからスゴイ!

民主主義の兵器工場として、戦車や航空機、輸送船、魚雷艇に至るまで、あらゆる兵器を大量生産していた第2次大戦中のアメリカ。それは駆逐艦も同様で「史上最も造られた艦隊駆逐艦」というのもアメリカ製でした。

連装砲よりも有用だった単装砲の装備

 さらに、単装砲塔5基5門として装備した主砲の38口径5インチ(12.7cm)両用砲は、「両用」と記されているとおり、対地対艦用の平射砲としてだけでなく高射砲(高角砲)としても使用でき、最大発射速度は毎分実に22発もありました。

 この5インチ両用砲の単装砲塔5基という配置は、敵の攻撃に対する抗堪性の向上にも役立っています。確かに日本の特型駆逐艦のように連装砲塔3基ならば主砲は6門で、なおかつ設置場所は3か所で済むため、スペースや排水量に制限の大きい駆逐艦の場合、メリットが大きいと言えます。アメリカ海軍でも、フレッチャー級に続くアレンM.サムナー級で同様の主砲配置としました。

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マサチューセッツ州ボストンで記念艦として保存されている「カッシン・ヤング」(画像:アメリカ海軍)。

 しかし連装砲塔の場合、戦闘時に砲塔1基がやられると主砲2門が使用不能となり、砲塔2基がやられれば、使用可能な主砲はわずか2門になってしまいます。ところが単装砲塔なら、砲塔1基がやられても主砲1基が使用不能になるだけなので、砲塔2基がやられても、残りの3砲塔の主砲3門が使用可能なまま残るのです。

 また、この砲塔5基というのは、対空警戒時にもきわめて効果的でした。各砲塔の砲に大仰角をかけたうえでそれぞれ別々の方向、つまり異なる5方向に向けておき、即応射撃状態で周辺を警戒することができたのです。

【海自護衛艦「ありあけ」も】戦後、近代化改装を受けたフレッチャー級の各艦

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