70年の歴史に幕「第1戦車大隊」に最新 “装輪戦車” 配備のワケ 目前に迫る陸自の転換点
装備が変わるだけじゃない
防衛省と陸上自衛隊は、2018年に定められた現在の防衛大綱に基づき、本州から戦車を全廃する計画です。その流れにより陸自屈指の伝統を持つ第1戦車大隊も姿を消すのです。
そのため、今回の第1戦車大隊に対する16式機動戦闘車の配備は暫定的なものでしょう。これは、第1戦車大隊に所属する隊員が、第1偵察戦闘大隊へ異動する前に16式機動戦闘車に慣れておく必要があるための処置です。また噂によると、従来の戦車部隊では滅多になかった人事管理の動きもあるそうです。
そもそも、戦車を運用するのは陸上自衛隊のなかでも機甲科と呼ばれる職種に属する隊員です。ちなみに職種とは、旧日本軍や他国軍などでは「兵科」と呼ばれるもので、それ専門の技術を擁するプロ集団とでもいえるでしょう。
ただ、機甲科のなかにも「戦車」と「偵察」という2種類の領域があります。前者はその名のとおり、戦車を動かすためのジャンルであり、いうなれば機甲科の王道。それに対して後者の「偵察」は、装甲戦闘車両にも乗るものの、積極的な戦闘は極力せず、オートバイなどを駆って情報収集や敵情解明などを行うジャンルになります。そのため機甲科とひとくくりにいっても「戦車」と「偵察」は大きく性格や役割などが異なります。
話を元に戻すと、従来までの人事管理の動きとして、機甲科職種に指定された幹部自衛官は「戦車」と「偵察」の両部隊を行き来することができました。なぜなら、幹部自衛官は機甲科職種の幹部として「戦車」と「偵察」の異なる領域で活動する、2つの部隊の特性を理解する必要があったからです。
一方で、機甲科職種に配置された曹士隊員は、新隊員のうちに「戦車」か「偵察」に分かれ、その後はいずれかの分野のプロになれ、というのがセオリーでした。そのため「戦車」に指定された新隊員は戦車部隊へ、「偵察」に指定された新隊員は偵察部隊へと配置されたら、その後は基本的に両部隊を行き来することはなかったのです。
要するに第五世代戦車開発できず、10式の量産化も全てできないから、主力戦車に比べ、生産や維持のコストが安い小型軽量にできるため、道路網や空輸を生かした、高速な機動展開が主力戦車よりしやすい
装甲を厚くできないため、主力戦車との正面戦闘には向かない。もちろん壁役にもなれない発砲時の踏ん張りが効きにくく、必然的に威力が低い主砲を採用せざるを得ない。主砲を大口径化しようとすると反動制御に高い技術が求められ、コストの安さを打ち消してしまう
なお、冷戦後にNATOおよびワルシャワ条約機構諸国が核以外の兵器について取り決めた軍縮条約であるヨーロッパ通常戦力(CFE)条約は、戦車に相当する主砲火力・装甲・路外機動力を全て備えた装輪装甲車であれば戦車と見做すと定めている。
つまり現在の欧米諸国の「装輪戦車」は、火力は確保しつつ戦車扱いされないように装甲と路外機動力のどちらかまたは両方で妥協した装輪車両であるとも言えるだろう。
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装輪戦車として扱われうる装甲車の一覧と言われる紛い物に変えただけ
既存の戦車では重量オーバーで通れない橋もあるし、仕方ないよね。
61式は、鉄道輸送が可能なように鉄道貨車に積める寸法と重量に抑えていたという話があるように、駐屯地からの移送は昔からの課題でもあるからね。
お金無いのもそうだろうけど、ロシア太平洋艦隊もガタガタ、中国も大型強襲揚陸艦(075型)を増やしつつあるけど、対処できない規模での戦車の上陸は無く、空挺や海からの歩兵またはゲリラに備えられればいいという感じなのかな。
戦車は、高性能化した対戦車ミサイルや無人機や攻撃ヘリからの攻撃にも弱く、それなら日本限定で装甲はそこそこでも移動速度も早くて機動的に展開できる方がいいだろうと。
ウクライナ情勢みたいに某国が陸路でガチで何千両も戦車をブツけてくる状況もありえないし…と(中国も7千両くらいは戦車を配備してると言うけど、短期で大量に運ぶ手段もないし)。
重量物を航空で大量に楽に運べる技術や海を凍らせる技術、または海を超える渡海橋みたいのが登場して極短期で大量の戦車が海を渡る事でもない限りは、いらんと。
ただ、旧日本軍は中戦車〜重戦車開発を軽視したお陰で走る棺桶の軽戦車(歩兵支援)が主体で大陸やら島で苦労してると思うので、同じ轍を踏まないように少数でも開発と配備自体は続けた方がいいと思う。
限られたリソースをどこにふるかの問題はあれど。まあ、これを言ったら中央集権の独裁国家みたいなのに囲まれてる日本としては核を持つ方が低コストだろうけども。
全体を司るコントローラー1個をぶっ壊せば指揮命令系統は崩れて、あとは権力闘争の内ゲバで自戒しそうだし。