旅客機「エンジンを泡洗浄」でなぜ燃費UP?JALが国内初導入 超ナルホドなその効果

JALが国内初導入した、泡を用いた航空機エンジンの洗浄法「GE 360フォームウォッシュ」。これにより燃費効率向上など多くのメリットがあるそうです。泡洗浄と効率向上、どうつながるのでしょうか。

泡洗浄エンジン、パイロット感覚でも違う!

 またパイロットらが取り組んでいる“エコ運航”にとっても、泡洗浄を完了したエンジンと、そうでないものでは大きな差があると、J-AIRの機長は話します。

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「泡洗浄」でエンジンから出た泡。洗浄開始の数時間後には、もっと濁った泡が出るとのことだ(2022年2月7日、乗りものニュース編集部撮影)。

「とくに夏場は内部のタービン温度が限界値に近づくことがあり、その場合は上昇中でもエンジンパワーを落とさなければいけないのですが、泡洗浄をしたエンジンのタービンは、この限界値に余裕が生まれてきます。そのためエンジンパワーを(水洗浄のものより)上げることができ、燃費効率の良い高度まで早く行くことができます」(J-AIRの機長)

 このほか、作業面でも思わぬ“副産物”も。これまでの水洗浄の場合、エンジンを回すプロセスが必要であったため、その際に騒音とリスクが発生する可能性がありました。泡洗浄の場合、格納庫内作業のみで完了するため、騒音などの面でもメリットがあるとしています。

【了】

【写真レポ】エンジン泡まみれ! 国内初「泡洗浄」に肉薄

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1件のコメント

  1. 海上自衛隊の護衛艦(ガスタービン艦)でもロールスロイス系のエンジンは洗浄装置により24時間毎に水洗浄を行い、水洗浄3回毎に溶液洗浄を行います❗