ディーゼルは今買うべきなのか? 燃費◎で力もある環境車 逆風の中で未来はあるか

欧州車を中心に設定されてきた「クリーン・ディーゼル」が逆風に立たされています。ハイブリッドと同様に、環境対応技術として推進されてきたディーゼルに未来はあるのでしょうか。

ディーゼルは今こそ乗るべき?

 この“高コスト”という問題をクリアするのに必要なのは競争でしょう。数多くの自動車メーカーがディーゼル・エンジン車を販売し、性能や価格の競争を行うのが一番です。ところが現状では、欧州勢はエンジン開発から撤退。アメリカのメーカーは、もともとディーゼルには熱心ではなく、日本メーカーも全体としては及び腰という状況です。

 かつてディーゼル・エンジンを搭載していた「エクストレイル」を販売していた日産も、現状のエクストレイルはエンジンとハイブリッド車のみとなりました。三菱自動車は、ディーゼルを搭載した「パジェロ」が廃番となり、今ではディーゼル・エンジン車は「デリカD:5」のみという寂しい状況です。

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三菱デリカD:5。ディーゼル・エンジンはアドブルー(尿素水)を使う尿素SCRシステムを採用(画像:三菱自動車)。

 ただし、トヨタは、「ランドクルーザー プラド」「ランドクルーザー」「ハイラックス」という大型のSUVには、依然、ディーゼル・エンジンを搭載しています。また、マツダは「MX-30」と「ロードスター」以外の全車種にディーゼル・エンジンを搭載。国内で最もディーゼル・エンジンに力を入れるメーカーとなっています。

 また、バイオマス由来のカーボンフリーのバイオ・ディーゼル燃料の研究も進んでいます。これが本格的に実用化されればディーゼル・エンジンでもカーボンフリーを実現できるかもしれません。

 とはいえ、世界を見わたしてみれば、今やディーゼルを熱心にやっているのは、ごく一部というのが現状。そんな寂しい状況では、ディーゼルの競争が盛り上がるはずもありません。つまり、ディーゼル・エンジンが直面する“高コスト”という問題をクリアするのは相当に厳しいと言えます。

 マツダは頑張っていますが、この先のディーゼルの未来は、決して明るいものはありません。そういう意味で、ディーゼル・エンジン車に乗りたいのであれば、早いうちがよいのでは。迷っているなら、さっさと購入するべきではないでしょうか。

【了】

【意外と多かった! 日本車の「ディーゼル車種」ラインナップ】

Writer:

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体にて新車レポートやエンジニア・インタビューなどを広く執筆。中国をはじめ、アジア各地のモーターショー取材を数多くこなしている。1966年生まれ。著書「自動車ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)

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