「交通系ICカードやめます」 新システム採用の広島電鉄 加盟事業者は分裂

「うちはICOCAにする」表明の路線も

 既存の「PASPY」は2008(平成20)年にサービスを開始した、いわゆる地域独自ICカードのひとつ。当初からJR西日本のICOCAも利用でき、2018年からは交通系ICカード全国相互利用サービスにも対応しました。逆にPASPYを他のICカードエリアで利用することはできません。

 PASPYは広島県内を中心とした鉄道やバスなどで広く利用できましたが、現段階で新システムの導入が決まっているのは広島電鉄の路面電車と同社グループのバス事業者のみ。各事業者で導入を検討してもらっているということです。そうしたなか、新交通システム「アストラムライン」を運行する広島高速交通は、PASPYの代わりにICOCAを導入すると表明しており、PASPY加盟事業者のあいだで分裂が生じています。

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PASPYのシンボルマーク(画像:PASPY運営協議会)。

 新システムの課題のひとつが、QRコードによる認証のスピードです。交通系ICカードは、大量の乗客の決済をさばける処理速度の速さゆえに、コストもかかることが知られますが、スマホに表示するQRコードを読み取るシステムがどこまで速さを担保できるかは未知数です。これについて広島電鉄は「どれほどの速度が求められるかも、今後検証していきます」としています。

 認証の速度だけでなく、前出した会員登録も課題ですが、一方でこれが「顔認証」など、新たな運賃決済の仕組みにつなげられると広島電鉄は話します。顔認証だけでなく、認証速度を補助するうえでも、「必要に応じてリーダーなどの補助機器をつけることも考えられる」といい、今後の開発に含みを持たせました。

【了】

【要は「安い」】広島電鉄が採用する新システムとは 画像で見る

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コメント

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5件のコメント

  1. 交通系ICカード導入の初期費用が高いことは理解できる。関東でも自治体の補助を受けてバスにカードリーダーを搭載した会社があるくらいだ。 

    しかしQRコードは主流とはなりえないだろう、撤回するなら今だ。 

    広電さんは上場企業たらんとして新奇なことをしようと背伸びしている面はないだろうか。

  2. 結局は利用者の事は考えていないということですね。

  3. 旅行者はちょっと困る

  4. 元々Suica使えなくて困ったシステムだったからなぁ〜

  5. 事実上、公共交通機関であることをやめ会員制クラブのようなものになるということですね。
    そして銀行口座やクレジットカードを作れない人は電車に乗るな、と。これは暴対法の一環なのかな。