自衛隊ヘリ開発元が存続へ 米ミッドテックスが破産したエンストロムを買収

米国内から手を差し伸べる企業が出ました。

陸上自衛隊も関係する老舗ヘリ企業が存命へ

 テキサス州に本拠を置くミッドテックス・アビエーションは2022年3月8日(火)、今年1月に経営破綻したエンストロム・ヘリコプター・コーポレーションのほぼすべての保有資産を購入するための契約を締結したと発表しました。

 現在、陸上自衛隊においてもエンストロム製の「タービン480B」を、練習ヘリコプター「TH-480B」として30機導入し運用していることから、エンストロムが会社を清算したことでサポート体制がどうなるのか、その行方に関して注目が集まっていました。

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陸上自衛隊のTH-480B練習ヘリコプター。エンストロム社のタービン480Bがベース(柘植優介撮影)。

 すで資産購入契約は、アメリカ合衆国連邦破産法第7章の適用による清算プロセスの一環として、ミシガン州西部地区の連邦破産裁判所による承認を受けているそうで、これに伴い、社名をエンストロム・エアロスペース・インダストリーズに一新し、ミシガン州メノミニーにある工場も再稼働する予定だといいます。

 元エンストロムのマネージング・ディレクターで、現在ミッドテックス・アビエーションで航空部門の責任者を務めるマイケル・ディクソン氏によると、新しいエンストロム・エアロスペース・インダストリーズは、既存オーナーに対して整備部品やサポートを提供し、最終的にはヘリコプターの新造機生産を再開する予定だとしています。

 なお、ディクソン氏は「エンストロムのノウハウはミシガン州にある」とも言っており、「私たちは、(今回の買収を通じて)この業界のリーダーになろうと思います」とも語っています。

 エンストロム・ヘリコプター・コーポレーションは1959(昭和34)年にアメリカで設立され、おもに単発エンジンを搭載した小型ヘリコプターを設計・生産してきた企業です。2012(平成24)年には中国の重慶通用飛機工業有限公司(CGAG)に買収され、そこの100%子会社となっていましたが、財政難から2022年1月20日、突如、事業を終了し会社を閉じると発表、翌21日付で会社を清算していました。

【了】

【写真】エンストロムの工場内部ほか

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