「エアバスvsボーイング」は新章へ 舞台は貨物機 受注合戦の新型777F&A350F

世界2大航空機メーカーで、長年ライバル関係であったエアバスとボーイング。この2社の競争が、新たな局面を迎えそうです。その舞台は、これまでしのぎを削ってきた旅客機ではなく貨物機です。

旅客機で“快進撃”のエアバス、現王者ボーイングはどう防衛?

 一方、近年のボーイングも、いわば「したたか」にフレイターの製造体制を変化させています。エアバスA320と競合するベストセラー機「737」の貨物転用型「737-800BCF」の改修作業能力を向上させるべく、2021年5月に中米コスタリカのMRO(航空会社などさまざまな顧客から、航空機整備や改修を専門に引き受ける)企業「COOPESA」と協定を締結。ボーイングにとってはラテンアメリカで初の改修ラインです。ボーイングは、今後20年間に1500機の貨物機への改修需要があると予測しており、その需要の30%は北米と南米に集まるとみています。協定は需要確保への先手に間違いありません。

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ボーイング737-800BCFのイメージ(画像:ボーイング)。

 実は航空貨物の約6割は旅客機のベリー(客室下の貨物室)で輸送されます。一方、貨物機は精密機器や完成車などの大型貨物や、通販サイトの高速商品輸送に加え、たとえば工場の操業が終わった夜間に出来上がった製品を積み、早朝に目的地へ届けるなど、旅客機と異なる時間帯の輸送などにも力を発揮します。人々が解き放つ購買意欲を背景に、物流のニーズは間違いなく年ごとに高まっており、エアバスとボーイングはそこに照準を合わせ、レースを繰り広げているということでしょう。

 エアバスは後発組にもかかわらず、1980年代後半から快進撃を続け、ボーイングを上回るといっても過言ではないといえるほどの力を証明してきました。一方で、世界の大手貨物航空会社が用いるフレイターのシェアは、ボーイングが優勢です。しばらくはこれらのボーイング機は現役でしょう。ただ今後、旅客機と同じようにフレイターの分野でも、エアバスの快進撃が見られるかもしれません。

【了】

【写真レポ】規格外にデカイ…ボーイング747貨物機に潜入した!(10枚)

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