「国際宇宙ステーションが落ちるぞ」は本当か ロシア宇宙企業トップの脅しを検証する

ウクライナ侵攻以来、ロシアは宇宙開発の分野でも情報を間引いて発信しているようです。そのまま捉えれば危機感を感じるものの、逆に間引かれた情報を補えれば、ISS含め、国際宇宙開発には大きな影響がないことがわかりました。

ロスコスモス社トップが間引いた重要情報

 筆者が注目したのは、まず「軌道変更できるのはプログレス補給船のみ」という文言です。

 確かにISSの軌道変更のほとんどが、ロシアの打ち上げるプログレス補給船で行われているのは事実です。しかし、ほとんどであって全てではありません。

 かつてはヨーロッパ(ESA)のATV補給船が軌道変更能力を持っていたほか、現在はアメリカのノースロップ・グラマン社が製造するシグナス補給船が、改良により軌道変更能力を得ています。

 また、ISSに行く有人宇宙船や補給船は全て、飛行中に自らの姿勢を制御するためのスラスタと呼ばれる小型エンジンを持っています。原理的には、これらを使ってISSの軌道を変えることもできます。

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薄い緑色がISSの通過範囲、濃い緑色がロシア領土にかかる部分(金木利憲作図)

 次に気になったのが「ISSはロシア上空を飛行しない」というところです。

 地上から見たISSは、北緯51.6度から南緯51.6度の範囲を西から東へ斜めに往復するように飛行しています。これを地図に当てはめてみると、北限付近でロシア領土の上空を通過します。

 ロゴジン総裁の発言は、これらの事実を無視して、ロシアが有利になるように情報をつまみ食いしたものだったと言えるでしょう。

【ロシア製以外もあります】ISSに行くための補給船と有人宇宙船

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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コメント

1件のコメント

  1. 無かったら困りますかね

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