「無人機どっさり空母」誕生か ピンチを好機とするトルコ 艦載機型バイラクタル「日本も導入を」
空自も検討あり得る? バイラクタル氏語る
カタパルトを持たない空母や強襲揚陸艦での固定翼UASの運用は各国で検討されており、ブラジル海軍は将来的に固定翼UASを導入することを視野に入れて、ヘリコプター空母「アトランティコ」の艦種を、多用途空母へと変更しています。
実のところ日本にも艦艇で固定翼UASを運用すべきという意見があり、防衛装備庁は2019年8月30日に発表した「研究開発ビジョン」で、固定翼UASの発着艦も可能と見られる全通甲板を持つ「無人機母艦」の構想を示しています。
前述したハルク・バイラクタル氏は3月8日のNIKKEI ASIAに掲載されたインタビュー記事の中で、「日本も早く戦闘用UASを導入すべきで、バイラクタルTB3はいずも型ヘリコプター搭載護衛艦にフィットする」と述べています。
海上自衛隊が艦艇での戦闘用UASの運用にどの程度の関心を持っているのかは不明ですが、前述した無人機母艦やいずも型ヘリコプター搭載護衛艦、おそらくより大型で航空機の運用能力が強化されるであろう、おおすみ型輸送艦の後継艦を有効活用する上で、戦闘用UASの導入を真剣に検討していく必要があると筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。
【了】
Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)
軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。
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