箱根登山鉄道、鉄道線の普通運賃値上げへ 25年ぶり 初乗り140→160円に

通勤・通学定期も値上げします。

ケーブルカーは据え置き

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上大平台信号場でスイッチバックする箱根登山鉄道の電車(2019年8月、大藤碩哉撮影)。

 神奈川県の観光地・箱根エリアで鉄道などを運行する箱根登山鉄道は、2022年10月1日(土)から小田原~強羅間の普通運賃および定期運賃(通勤・通学)を改定すべく、関東運輸局長に対し旅客運賃の変更認可申請を行いました。

 改定率は平均10.9%。内訳は、通勤・通学定期運賃9.0%、定期外運賃11.1%です。これにより、初乗り(大人)は現行の140円から160円へ値上げとなります。終点の強羅駅まで乗り通した場合は、現行の680円から770円となります。なおケーブルカー(強羅~早雲山)の運賃は据え置きです。

 箱根登山鉄道が運賃を改定するのは、消費税率引き上げに伴う改定を除き1997(平成9)年4月以来、約25年ぶり。特に鉄道線は、2020年の令和元年東日本台風(19号)による被災などを受け、近年の利用者はピーク時(1990年度)の4割で推移しています。一方で災害対策や安全への投資は継続して行わなければならず、またサービス向上に寄与する新型車両の導入などもあり、設備維持管理コストも大幅に上昇。経営努力のみでは、減収を補うのは困難と判断したといいます。

 箱根登山鉄道は今後について「引き続き鉄道輸送の安全確保と輸送サービスの維持を目的に、適時適切な設備投資とインフラの更新を実行しつつ、あわせて鉄道事業を健全に経営していく」としています。

【了】

【一覧表】主な区間の運賃ビフォーアフター

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