車両の製造から6年にしてついに 京成「スカイライナー」が走り始めた日-1978.5.21
当初はノンストップ運転でした。
度重なる開港延期の末にようやく
今から44年前の1978(昭和53)年5月21日、京成電鉄の「スカイライナー」が運転を開始しました。
車両は初代AE(Airport Experss)形を使用し、京成上野~成田空港(現・東成田)間をノンストップ。所要時間は60分でした。
初代AE形はマルーンとクリームのツートン塗装で、先頭部は丸味を持たせた流線形が特徴。1972(昭和47)年に6両編成5本が製造されました(1977〔昭和52〕年と1978年に1本ずつ増備)。
「スカイライナー」が運転を開始した6年も前に初代AE形が製造されたのは、新東京国際空港(現・成田国際空港)の開港が1972年10月に予定されていたからです。
しかし、度重なる開港延期により「スカイライナー」を運転することができず、1973(昭和48)年12月30日になって、空港アクセスではなく京成上野~京成成田間のノンストップ特急として使われるようになりました。そして、ようやく1978年のこの日、本来の空港アクセス列車として使用を開始したのです。
「スカイライナー」は1979(昭和54)年9月から一部の列車が京成成田駅に停車するようになり、1983(昭和58)年10月1日のダイヤ改正で上り列車すべてが日暮里駅に停車。初代AE形は車体がホワイトにブルー、レッドのラインの塗装に一新しました。1990(平成2)年6月にはAE100形が登場し、1991(平成3)年3月19日には現在の成田空港駅が開業して、下り「スカイライナー」も全列車が日暮里駅に停車するようになりました。
大きな転機となったのは2010(平成22)年7月17日の京成成田空港線(成田スカイアクセス線)の開業でしょう。二代目AE形が最高速度160km/h運転を行うことで、日暮里~成田空港間が最速36分と飛躍的に利便性が向上し、2022年4月には青砥駅が正式停車駅に加わっています。
なお「スカイライナー」の愛称は、小学生新聞などの記事で公募。応募作のなかから選考委員会により選定したものです。
【了】
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