まるで双頭竜 米海兵隊の“戦い方を変える”巨大水上機を開発へ カギ握るのは日本?

アメリカの政府機関が、海兵隊の運用を想定した巨大な水上機の開発プロジェクトを立ち上げました。既存の輸送機を水陸両用とするシステム開発にも乗り出すなど、アメリカが水上機に着目する背景には何があるのでしょうか。

実はもう一つの水上機計画も

 アメリカ軍では、リバティー・リフターとは別の水上機の開発計画も進められています。

 アメリカ特殊作戦軍隷下の空軍特殊作戦コマンドは、地上の航空基地に依存せず展開能力を向上させる手段の一つとして水上機に注目しており、2021年9月にアメリカ空軍研究所と共同で、C-130J輸送機をベースに開発されたMC-130J特殊作戦機を水陸両用機とするための、取り外し可能なフロートシステムの開発を行うと発表しています。

 しかしながら、アメリカは近年、大型の水上機を開発しておらず、アメリカ軍もその運用ノウハウを失っています。

 そこでアメリカ空軍特殊作戦コマンドは2021年11月に、副司令官のエリック・ヒル空軍少将を長とする代表団を海上自衛隊岩国航空基地に派遣しています。この訪問はUS-2飛行艇の視察と、長期に渡って飛行艇を運用してきた海上自衛隊から、水上機の運用ノウハウを学ぶためのものであったと報じられています。荒れた海面での離着水能力に優れるUS-2に対し、アメリカは技術面でも高い関心を持っているのではないかと筆者は思います。

 C-130Jのフロートシステムの開発が順調に進むのか、また、リバティー・リフターが開発段階へと駒を進めることができるのかはわかりませんが、アメリカ軍の展開能力向上は日本の防衛にとってもメリットが大きく、また日本が長年培ってきた水上機(飛行艇)の技術を活用できる機会となる可能性もあります。アメリカ側がさらなる協力を求めてくるのであれば、前向きに検討すべきだと筆者は思います。

【了】

【マジこれ作るの?】リバティーリフター&もう一つの水上機計画 画像で見る

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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コメント

2件のコメント

  1. 海兵隊の水陸両用車両を輸送する必要があるとなるとUS-2ベースではだめですね

    新明和の飛行艇の特色の一つは胴体の横幅を絞り込んで飛行速度を稼ぎ、着水時の衝撃を抑えるというところですから

    当然、水陸両用車両のような大型貨物は収容できない

    新明和が手掛けようとすれば従来の基本設計を1から見直す必要があるでしょう

  2. まあ、残念だが、中国のAG 600飛行艇の方が、性能が上だけどな

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