陸自はどう使う? 日の丸「オスプレイ」総火演に初参加か 予行演習を見てきた!
陸自「オスプレイ」の登場シーンは?
今回の総火演でV-22「オスプレイ」がどのように参加したのか、予行演習では次のような流れでした。
まず、海岸に見立てた会場広場に登場した水陸両用車AAV7が車体後部から隊員を下ろすと、隊員が20式小銃や89式小銃を撃ちながら前進を開始。それにAAV7も追従していき、ある程度のスペースを確保したと連絡が入ると、会場左手から固定翼モードでV-22「オスプレイ」が進入してきました。
同機は、会場上空を通り過ぎると右に大きくバンクして、いったんは上空を通り過ぎます。その後、対戦車ヘリコプターAH-1Sと観測ヘリコプターOH-1が登場し、敵の戦車や装甲車などに攻撃を加えたのち、今度は大型輸送ヘリコプターCH-47JAと多用途ヘリコプターUH-60JAが飛来し、これら搭乗した普通科教導連隊の隊員がロープで地上へと降下します。
こうして敵を排除し降着地域の安全を確保すると、いよいよV-22「オスプレイ」が会場広場に降着し、短時間で隊員を下ろしたらさっさと離陸し、飛び去りました。
V-22「オスプレイ」の実際の運用は、人員や物資輸送がメインとなりますが、その一方でヘリコプターのようなホバリングも可能なことから機関銃などによる対地支援攻撃も行えます。しかし、今年の総火演では人員輸送のみを披露するようです。
3年連続で一般公開が中止された総火演ですが、今年も陸上自衛隊の公式YouTubeチャンネル「陸上自衛隊広報チャンネル」でライブ配信が行われます。来年こそは一般公開されることを願いつつ、迫力あるライブ配信を楽しみましょう。
【了】
Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)
2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。
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