なぜ「1828m」? 伊丹空港の中途半端なA滑走路の謎 機長に聞く3000mのB滑走路との“使いわけ”

ある程度“キリのよい”数字の長さで設置されていることが一般的な日本の滑走路で、数少ない例外なのが、伊丹空港の「1828m」のA滑走路です。なぜこのようになったのでしょうか。そして、どのように使用されているのでしょうか。

機長が話す!小型機の「A/B滑走路の使い分け」

 伊丹空港では、JAL(日本航空)グループのJ-AIRが運航する100席以下の小型ジェット旅客機で、1828mのA滑走路にも発着できる「エンブラエル170・190」の2機種が、長いB滑走路に着陸するシーンが見られます。

 2022年5月に実施されたJ-AIRの航空教室で、同社のパイロットは「エンブラエル170・190は『どちらでもいけるけど、できればA滑走路を使用するように』というのが原則です。使用滑走路はパイロットの要求が優先されますが、A滑走路に離陸機が集中しているときなどは管制官のリクエストでB滑走路を使うこともあります」と解説します。

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奥が伊丹空港へ着陸するJ-AIR機(乗りものニュース編集部撮影)。

「長い滑走路を要求するのは、たとえば悪天候のときなどです。伊丹空港の場合、長いB滑走路のみに、ILS(計器着陸装置。着陸進入時電波を使って旅客機をガイドすることにより、視界が悪いときにでも安全に着陸ができる)が備わっており、悪天候時で視界が悪くてもそれを使って確実に着陸したいときなどはB滑走路を使います」(J-AIRのパイロット)

 また同氏は、天気がさほど悪くなく視界がよい状況でも、B滑走路を選ぶケースがあると続けます。

「たとえば風が西から東、つまりターミナルを超えるような形の乱れた風が、A滑走路の近くに吹くときは着陸間際に揺れるのです。そのときはあえて、風下側にある長いB滑走路を選択しようかと考えることもあります」

※ ※ ※

 このほか、J-AIRが伊丹空港で実施している実機を用いた航空教室では、同社の現役機長やCA(客室乗務員)による旅客機の解説などが数多く披露されています。

【了】

【写真】パタパタあり! 伊丹空港に残る改修前エリアがレトロすぎる!

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