東急・京急接続「蒲蒲線」実現へ前進 都と大田区で合意 まずは京急蒲田駅まで地下延伸へ

とりあえず、まずは第一歩を踏み出す形となりました。

東急沿線から羽田空港へのアクセスが大きく改善

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東急多摩川線が京急空港線と乗り換え可能に?(草町義和撮影)。

 東京都大田区は2022年6月6日(月)、東急多摩川線を蒲田駅から西へ延伸し、京急蒲田駅方面へ接続する、いわゆる「蒲蒲線」について、計画を推進すべく、東京都と大田区の費用負担割合を含む事項について合意したと発表しました。

 主な合意内容は、負担割合は「都が3割、区が7割」であること、新設立の第三セクターが整備主体となることです。

 蒲蒲線は、東急多摩川線の矢口渡~蒲田間で地下線に入り、東急蒲田駅、京急蒲田駅を経て、京急空港線に大鳥居駅手前で合流する計画の路線です。

 東急・JRの蒲田駅と京急蒲田駅は約800m離れており、羽田空港を利用するために蒲田駅から京急空港線に乗り換えるのは、大きな負担となっています。蒲蒲線が開業すれば、東急利用者にとって羽田空港へのアクセスは一気に現実的となってくるのです。

 とはいえ、東急と京急では線路幅の違いなど、羽田空港直通へのハードルは高いため、「まずは京急蒲田駅までを開業し、乗り換えを実現する」ことを第1段階とする、と平成28年4月の国の交通政策審議会答申で示され、今回の合意でも「一期整備」(京急蒲田駅まで)・「二期整備」(大鳥居駅まで)という表現が使われています。

 負担割合が「都が3割、区が7割」となった理由については、蒲蒲線の整備のうち、都は「空港アクセスに関する旅客分」を、区は「大田区発着に関する旅客分」を担当することからとしています。つまり、京急蒲田駅へ接続する事業は、「大田区内の交通アクセスを改善するもの」として扱われるためです。大田区は、「特別区都市計画交付金制度」の対象として補助金を活用できれば、区の事業費負担をさらに圧縮できるとしています。

【了】

【東急に乗って羽田空港へ 「蒲蒲線」計画の概要】

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コメント

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1件のコメント

  1. 住宅密集地を切り開いて新たに線路敷くってのはどうも。そこで地域が分断する。ま、いまどきなら高架か地下かLRTか。