「憎まれ役」米空軍F-35ステルス戦闘機の仮想敵チーム誕生 中国の台頭が影響
「ステルス・アグレッサー」新編は中国台頭が要因
今回、第65アグレッサー飛行隊がF-35A「ライトニングII」戦闘機を装備の仮想敵部隊として活動をスタートしたのは、中国の台頭があるといいます。
第65アグレッサー飛行隊の活動再開を記念する式典は6月8日に行われましたが、その際、上級司令部である航空戦闘軍団(エア・コンバット・コマンド:ACC)司令官のマーク・ケリー空軍大将は、次のように述べています。
「中国の第5世代および(将来出てくるであろう)第6世代戦闘機の脅威が高まっていることから、ラングレー(バージニア州)、エルメンドルフ(アラスカ州)、ヒル(ユタ州)、エイルソン(アラスカ州)、そしてネリスといった場所に、敵の第5世代機の能力を再現できる専門のアグレッサー飛行隊が必要です」
ネリス空軍基地には、第65アグレッサー飛行隊とは別に、F-16C/D「ファイティング・ファルコン」戦闘機を運用する第64アグレッサー飛行隊も所在します。
第64と第65、2つのアグレッサー飛行隊を統括するのは第57航空団ですが、その団司令を務めるマイケル・ドロリ―准将は、「今回の第65アグレッサー飛行隊の再活性化は、ハイエンドな空戦を行うためには第5世代戦闘機の能力が必要であることを示すものであり、(第65アグレッサー飛行隊が)活動を開始することで戦技研究と訓練を強化することが可能になります」と述べています。
さらに彼は、「我々が他基地の飛行隊や同盟国空軍部隊に対して発するメッセージは単純である。戦うためにネリスへ来い。アグレッサー飛行隊は準備ができている」ともコメントしています。
【了】
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