「憎まれ役」米空軍F-35ステルス戦闘機の仮想敵チーム誕生 中国の台頭が影響

団司令がコメントで「かかってこいや~!」と挑発。

何度も活動停止と再開を繰り返してきた伝統部隊

 アメリカ空軍は2022年6月9日、ネバダ州にあるネリス空軍基地において第65アグレッサー飛行隊を再編し、再び活動を開始させたと発表しました。

 第65アグレッサー飛行隊は、第5世代の敵機の動向を調査・研究するのが目的の、いわゆる仮想敵部隊で、そのために最新のステルス戦闘機であるF-35A「ライトニングII」戦闘機を運用します。

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2022年6月8日にネリス空軍基地で実施された第65アグレッサー飛行隊の活動再開式典。専用塗装が施されたF-35A戦闘機が展示されている(画像:アメリカ空軍)。

 第65飛行隊は伝統ある部隊で、創設は太平洋戦争開戦前の1941(昭和16)年1月。ニューヨーク州でP-40「ウォーホーク」戦闘機を運用する戦闘飛行隊として新編されています。その後、終戦に伴い、いったんは活動を停止しますが、1年後の1946(昭和21)年8月にアラスカ州配置の戦闘機部隊として現役に復帰、1958(昭和33)年まで米ソの最前線で任務に就きました。

 その後、再び不活動状態になったのち、1969(昭和44)年にネリス空軍基地で再活性化、1975(昭和50)年以降、F-5E「タイガーII」戦闘機装備のアグレッサー飛行隊に姿を変え、冷戦終結とともに1989(平成元)年4月に活動を終えます。

 しかし、2005(平成17)年9月に三たび現役復帰すると、今度はF-15C/D「イーグル」戦闘機を装備するアグレッサー飛行隊として2014(平成26)年まで活動し続けました。

 そして、4回目となる今回のアクティブ化により、ステルス戦闘機を運用する初のアグレッサー飛行隊に姿を変えたのです。

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