国会が動いた! 軽自動車の飛行機版「LSA」日本の空を飛ぶ 単独世界一周飛行中の少年が来日へ

弱冠16歳で単独世界一周飛行に挑む少年が、フライト途中で日本に来ます。彼が乗るのは日本未認可の超軽量スポーツ機「LSA」。1年前は日本の空を飛べなかったものの、航空法改正で飛べるように。ただ、欧米と比べると課題も残るようです。

日本にとっては大きな一歩、でも欧米と比べまだまだ未熟

 実は、昨年、LSAに乗って女性として世界一周最年少記録を達成したマックの姉ザラ・ラザフォードも日本に立ち寄ろうとしたものの、前出の理由から来日することはかなわず、日本を迂回して飛んでいきました。しかし法改正によりLSAの飛行が実施可能な見通しが付いたことで、今回、ついにLSAが初めて日本の空を飛ぶことになります。

 ただ、来月から条件付きながらLSAの飛行が可能になることは、日本にとっては大きな一歩であることは間違いありませんが、諸外国に追いつくにはまだまだ不十分です。たとえば、国内のLSAは管制塔のある空港には近寄ることができません。海外ではパイロットの資格次第ではLSAでも管制空域の飛行が可能で、管制塔のある空港において離発着が可能です。

 なお、今回マック操縦のLSAは管制塔のある新千歳空港を利用しますが、これは外国籍のLSAが外国免許で飛来するため可能とのこと。これは法的に合理性を欠く大きな矛盾といえるでしょう。

Large 20220723 01
世界一周の途次、オマーンで撮影に応じるマック・ラザフォード(画像:MackSolo)。

 海外ではパイロット養成の訓練機から自家用機まで、実用機として普及しているLSAですが、今回の通達で可能となる飛行にはまだまだ制約が多く、実用機として運用するには更なる大胆な法改正が必要になる見込みです。こうした点は来月の改正航空法の施行後に改めてふるいにかけて見てみたいと考えます。

 ともあれ、来週に迫ったLSAの日本飛来は歴史的な出来事となることは間違いありません。世界一周を目指す若きパイロットを温かく迎え、大きなエールで次の目的地へ送り出してあげたいものです。

【了】

【訪問国の国旗がズラリ】日本の空を初めて飛ぶ予定の超軽量スポーツ機「LSA」

Writer:

航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  4. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス