「青春18きっぷ+グリーン車」はコスパ最強? 首都圏グリーン車のウラ技利用術

グリーン券は乗り継ぎができる!

 グリーン券の料金は、乗車距離50kmまでと51km以上で異なるほか、乗車前購入の「事前料金」と乗車後購入の「車内料金」の2種類があります。事前料金のほうが260円安いので、駅やホームの券売機、あるいはスマートフォンの「モバイルSuica」であらかじめ購入するのがおススメです。

 前出の通り乗車距離に応じて2段階の料金設定になっており、51km以上ならば、どこまででも料金は均一。たとえば東海道線の熱海駅から宇都宮線の宇都宮駅まで約214kmの乗車でも、グリーン料金は平日で1000円、ホリデー(土休日)で800円。長距離利用になればなるほどおトクになります。

 そのうえ、改札口を出なければ同一方向への乗り継ぎに限り、1枚のグリーン券で2つの列車のグリーン車を乗り継ぐことができます。たとえば「小田原→千葉」のグリーン券が1枚があれば、「小田原→戸塚(東海道線)」と「戸塚→千葉(横須賀線・総武線快速)」のグリーン車の乗り継ぎが可能なのです。もちろん、グリーン券1枚の区間を1つの列車で乗り通すのが大原則ですが、時間帯によって運行区間の短い列車がメインのダイヤになり、目的の駅まで行くのに乗り継ぎが必要になる場合があります。そうした運転状況に左右されずに、グリーン券1枚で済ませることができるわけです。

 50~60km程度の利用でも、ちょっとした裏技があります。たとえば、久喜(宇都宮線)~新橋(東海道線)間50.8kmの利用の場合、ホリデーのグリーン料金は800円(事前料金)ですが、新橋駅の1つ手前の東京駅までならば48.9kmなので、580円(同)となります。それゆえ、久喜~東京間はグリーン車を利用し、東京駅で普通車に移動すれば、220円がおトクになります。

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グリーン料金表。51km以上で値段が上がるが、そこからはどこまで乗っても同額。

 また、JR東日本グループの共通ポイントサービス「JREポイント」で、グリーン券に交換できます(1枚あたり600ポイント)。JR 東日本や駅ビルなどの関連施設を日常的に使う人なら、知らぬ間にポイントが貯まっていることもあるので、確認してみましょう。

 リーズナブルな首都圏のグリーン車、18きっぷ併用でのコスパはかなり高いといえます。2024年度末頃には中央線にもグリーン車が導入される予定で、さらなる利便性アップが期待できます。

【了】

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Writer: 古橋龍一(美和企画)

1979年生まれ、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒業。編集プロダクション「美和企画」の編集者として、旅行や歴史、日本刀などの雑誌、ムック、学習教材を手がけている。

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