ボーイングとエアバス、操縦どう違う? JAL初の新エアバス機「A350」機長に聞く 最初は「本当にびっくり」

JALが初の新造エアバス機として導入した旅客機「A350」。それまでボーイング製の旅客機を運航してきた同社のパイロットにとって、どのような違いがあったのでしょうか。その差はコクピットの各所にありました。

画面、スラストレバーも違う!

 仲本機長はボーイング機である「737」とエアバス機である「A350」の2機種の差を、各ポイントごとに説明してくれました。

●コクピットディスプレイ

「737と比べ、A350のディスプレイは数や大きさが違いますし、一部はタッチパネル式で動かすことができ、画面の内容を変更することができます。A350ではお互いにチャート(航路図)を見ながら話をしなければならないときなどは、中央にその画面を集めてふたりで話しあったりもできるので、その意味では便利なシステムになっています。一方でA350は画面が大きい分、表示される情報量も多いです。有益な情報が手に入る一方で、パイロット側で情報の適切な取捨選択が必要になる機体でもありますね」(仲本機長)

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JALのボーイング737-800。仲本機長がA350を担当する前に乗務していたモデル(松 稔生撮影)。

●スラストレバー(エンジンの推力を調整する装置)

「ここが2機種で一番違う部分かもしれません。737では、『オートスロットル(自動推力装置)』が起動していても、レバーの動きとエンジン出力の大きさが機械的に同期します。対し、エアバス機の自動推力装置『オートスラスト』のシステムは全く違います。エアバス機の場合、推力設定のポジションは4つしかなく、それらはエンジンの最大出力の場所を決めているだけです。レバーは設定したポジションから動かず、内部で出力を機械的に調整するようになっています」(仲本機長)

 ちなみに、仲本機長によると「A350のレバーをマニュアル操作で動かしたときには、こんなに小さな出力で飛べるんだと驚きました。A350は抵抗がなく効率の良い飛行機なので。また、レバーのサイズ自体も、A350は小さいのです。前の大きなスラストレバーを持つ737のようにレバーを動かしてしまうと、エンジンが空ぶかしのようになってしまいます。本当に“細かな操作で十分飛べる飛行機”だと思いますが、『スラストレバーを動かさない』というのは最初は慣れなかったですね」と話します。

【写真で比較】ぜんぜん違う!! エアバスとボーイングのコクピットを見比べ

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