ポーランドなぜいま韓国戦車を爆買い? その数実に1000両 大型契約締結の背景に何が
ポーランドが戦車をはじめとする韓国製兵器の大量導入を決めました。そこにはどのような背景があるのでしょうか。ポーランドの戦車事情を紐解きつつ、今回の大型契約に至った経緯や理由を解説します。
ややこしいことになっているポーランドの戦車事情
ポーランド政府は2022年7月27日、韓国とのあいだにK-2戦車180両、K-9自走砲48門、FA50軽戦闘攻撃機48機の導入契約を締結したと発表しました。2026年からはK-2のポーランド仕様であるK-2PLを国内で820両生産する計画で、主力戦車合計1000両という大型商談です。
ポーランド陸軍は2020年の資料で、旧ソ連製T-72型を329両、T-72のポーランド仕様改修型PT-91を232両、「レオパルド2」A4型137両、「レオパルド2」A5型105両、「レオパルド2」のポーランド仕様PL型5両の、計808両の戦車を保有しています。ソ連のT-72とドイツの「レオパルド2」というコンセプトの違う戦車を保有しているわけですが、それには歴史的な事情があります。
ポーランドは第2次世界大戦終了後、ソ連を中心とするワルシャワ条約機構に加盟し、ソ連式の装備を運用していました。1991(平成3)年にワルシャワ条約機構が解散しソ連が崩壊したのち、1999(平成11)年にNATO(北大西洋条約機構)へ加盟します。
NATOには加盟国間で装備の相互運用を確保するための統一規格があり、装備品などの情報を共有するNATOカタログ制度が規定されています。新規加入したポーランドはこの統一規格に適合すべく、戦車もドイツ製にリプレースを進めてきました。その途中ということで、T-72と「レオパルド2」が混在しています。
しかし長年、蓄積し習熟してきた兵器体系をリプレースするのは、簡単なことではありません。T-72と「レオパルド2」は設計思想が根本的に異なりますから、取扱いやその訓練、兵站も異なり、両者を並行して運用するのはとても複雑になり不経済です。そして600両もの戦車をリプレースするのにも、大変な費用が掛かります。
このように、ポーランド軍は40年近くソ連式の装備を使ってきたのち、NATOに加盟し、そして今年で23年になるわけですが、それでも戦車は2020年の段階で半数以上がT-72系列のままです。リプレースというのがいかに難作業であるかうかがえます。
Kの法則が発動しない事を祈ります。(K国と関わると、相手の国が大ダメージを喰らいます。K国は無傷かかすり傷。)
世界の認識はもう、韓国製≫日本製だから