ウクライナであまり聞かない「海軍」の実力は? まともな軍艦ないのに“艦隊再編”報道の実際

ロシア軍によるウクライナ侵攻から5か月。善戦するウクライナの陸上部隊とは対照的に、同国海軍の名前はほぼ聞きません。ウクライナの海軍力についてひも解きます。

ウクライナ頼みの綱だった有力フリゲート

 2022年8月現在、ウクライナ海軍に残された唯一のフリゲート「ヘーチマン・サハイダーチヌイ」は、ロシア軍の侵攻時ムィコラーイウで修理中だったために難を逃れました。

 この船は旧ソ連時代の1983(昭和58)年から就役が始まったクリヴァク3級警備艦の1隻です。ウクライナ海軍にとってはフリゲートと同等の艦船として頼みの綱になるはずでした。しかし、ロシア軍がムィコラーイウに迫ると捕獲を避けるため自沈、現在は水深の浅い岸壁で擱座(かくざ)して使用不可能な状態にあります。

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セバストポリの黒海艦隊。手前のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は、5月6日に黒海でネプチューンにより撃沈したとされたが、その後否定された(画像:ロシア黒海艦隊)。

 ウクライナ海軍には戦闘機と多用途ヘリコプターからなる独自の航空部隊(海軍航空隊)があるものの、ロシア軍と同様に航空作戦はほぼ行われていません。唯一稼働しているのがR-360「ネプチューン」対艦ミサイルと攻撃ドローンです。

 そんななか、冒頭に述べたとおり、6月下旬に残っていた小艦艇を河川艦隊に再編成したと発表がありました。説明によると、艦隊は19隻からなりドニエプル川に配備されたといいます。しかし、この艦隊は残っていた小艦艇を寄せ集めただけのようで、砲艦はまだしも救難艇、調査船、それに徴用した観光船まで含まれているそうです。艦隊を編成したといっても、これでは黒海においてロシア艦隊に対抗できるとはいえないでしょう。

【写真】劣勢を強いられるウクライナ海軍の艦艇

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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