「飛ばすだけならキミでもできる」A-10攻撃機パイロット語る 「撃つだけ!」でも任務は複雑

対地攻撃任務に全振りしたような外観と性能を持つアメリカ空軍のA-10C攻撃機。マンガやゲーム、アニメなどに比較的よく登場することから日本でも人気ある軍用機ですが、パイロットはどう考えているのか、実際に聞いてみました。

空軍の飛行隊なのに陸軍要員がいるワケ

 これは半分冗談かもしれないものの、A-10攻撃機については訓練専用の複座型(2人乗り)の開発が見送られたことを考えれば、操縦自体が簡単という意見は当たらずとも遠からずなのかもしれません。加えて、大尉は「飛ばすだけならね……」と続けます。

「実際の任務は操縦するだけでは終わりません。ターゲティング・ポッドなどのセンサーや兵器の操作、ウイングマンや他の機体との編隊飛行、それに地上部隊との連携など、さまざまなことに注意を払い実行する必要があります。A-10は単座なので、コックピットには私しかおらず(笑)、それを1人で同時に行う必要があります」

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A-10Cを装備する第354飛行隊「ブルドッグス」のブリーフィングルーム(布留川 司撮影)。

 A-10攻撃機の主要な任務としては、友軍の地上部隊を支援する近接航空支援(CAS)、前線で友軍航空機などへの航空管制を行う前線航空管制(FAC)、戦場での友軍の救出支援を行う戦闘捜索救難(CSAR)などがありますが、どれもがA-10攻撃機単体ではなく、異なるプラットフォーム(航空機や車両、部隊など)との連携が前提となります。僚機や他の軍用機との共同作戦は軍用機では普通のことですが、A-10攻撃機の場合は地上部隊が中心となるほか、それらは能力も戦い方もまったく異なります。

「我々の任務は陸軍や海兵隊の地上部隊と一緒に行うことが多いです。CASで地上部隊を支援したり、JTAC(統合末端攻撃統制官)などと協力したりする場合、A-10パイロットと彼らは“異なる言語(組織ごとで異なる表現や任務手順のことを指す)”でコミュニケーションをとらなければなりません。それらを使い分けてコミュニケーションする能力こそ、A-10パイロットにとって重要なものと言えるでしょう。実際、我々の飛行隊には陸軍の連絡要員が配属されており、そうすることで日頃から連携が円滑に行えるようにしています」

【A-10がズラ~リ】海軍飛行隊とは違うカッコよさのロゴマークほか

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