JAL初の新造エアバス機「A350」パイロットから見たスゴさとは? ボーイングとの違い 先進的な機能

A350の先進的な機能とは?

 たとえば従来機と比べて大きくなったエアバスA350-900のコクピットモニターは、テーブルに備え付けられたPCで用いるようなキーボード、トラックボールを用いて操作が可能に。一部モニターでは、タッチパネル式で動かせるといいます。ウェザーレーダーは、通常の平面表示のものだけでなく、断面も表示される高機能なものが導入されているそうです。

 また、着陸後に一定の減速率でブレーキをかけ続けてくれる自動ブレーキ機能についても、エアバスA350-900では先進的なものを備えます。

「BTV(Brake to Vacate)」と呼ばれるこのシステムは、着陸後に滑走路から離脱する誘導路を選択すると、そのポイントで安全に離脱できる速度(約20km/h)になるように自動で減速してくれるというもの。パイロットの負担軽減はもちろんのこと、滑走路占有時間の減らす効果も期待できます。

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フランス・トゥールーズにあるエアバスのデリバリーセンターで出発を待つ、JALのA350-900 恵 知仁撮影)。

 このほか、エアバス機にはパイロットの燃費計算などをサポートする機能や着陸進入時に画面表示の見え方を極力共通化する機能などを備えます。

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 JALでは、現在運用されているA350-900国内線仕様機に加え、2023年には胴体延長タイプのA350-1000が長距離国際線へ投入される予定です。操縦面での進化に加え、A350-900は従来機より静かで快適性の高い客室をもつことから、これまで「過ごしやすさについては、お客様にもご好評いただいている」と仲本機長。

「(A350の)過ごしやすさは、長距離になればなるほど強みがでるのかなと思います。そういう意味では、(国際線へのA350-1000導入は)ようやくA350の本気を出せるぞ!と感じているところです」と、JAL次世代フラッグシップ導入の先陣を切ってきた仲本機長は話します。

【了】

【画面デカい!】まるでオフィス!JALのエアバスA350-900型のコクピット

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