「宇高連絡船」34年ぶり復活に地元が沸いたワケ 急行「鷲羽」と接続 蘇った特別な航路
本州と四国を結んだ鉄道連絡船「宇高連絡船」が、接続列車の急行「鷲羽」とともに、34年ぶりの復活を果たしました。500名分のチケットは完売し、地元からも幅広い世代の人々が集結。連絡船がいかに特別な存在だったか、再認識されました。
宇高連絡船、34年ぶりに“自腹貸し切り”で復活!
かつて大阪・岡山からの列車に接続し、本州と四国を結んでいた鉄道連絡船「宇高連絡船」を再現するイベントが、2022年9月4日に開催されました。
当日は、かつて大阪~宇野間を結んでいた急行「鷲羽」も1日限りリバイバル運行され(ただし区間は姫路~宇野)、この列車に接続する形で連絡船が宇野港(岡山県)~高松港(香川県)を1往復しました。「本州から四国への鉄道・船の乗り継ぎ」が1日限り、実に34年ぶりの復活を遂げたのです。
国鉄・JRによって運営されていた「宇高連絡船」は、1988(昭和63)年の「瀬戸大橋」開通によって、本州~四国が鉄道(JR瀬戸大橋線)で結ばれたことにともない廃止。80年近く続いた歴史に幕を閉じました(その後高速船航路として2年だけ存続)。
当時の船舶は既に海外へ売却されていますが、今回のイベントでは香川県・直島を中心に航路を持つ「四国汽船」の新造フェリー「せと」を有志が自腹で貸し切り、運航が実現しました。なお今回のイベントでは、旅客・貨物のみの扱いだった連絡船を再現するため、車両甲板はあえて使用していません。
このイベントに参加できるのは急行「鷲羽」からの乗り継ぎツアー客、一般参加と合わせて先着500名でしたが、朝10時の受付開始前から長蛇の行列ができ、その人気ゆえに乗船が叶わなかった人々も多かったようです。また岡山・香川両県のテレビ・新聞などのメディアが取材に総結集するなど、注目度の高さがが伺えました。さっそく、乗船してみましょう。
でも、うどんやろが。
急行「鷲羽」のヘッドマークを付けた電車が3ドア近郊型なのが残念。せめて3000番台を使えればどんなに良かったことか。