「宇高連絡船」34年ぶり復活に地元が沸いたワケ 急行「鷲羽」と接続 蘇った特別な航路

本州と四国を結んだ鉄道連絡船「宇高連絡船」が、接続列車の急行「鷲羽」とともに、34年ぶりの復活を果たしました。500名分のチケットは完売し、地元からも幅広い世代の人々が集結。連絡船がいかに特別な存在だったか、再認識されました。

見送りの紙テープ・銅鑼の音…船体は違っても楽しい「連絡船再現」

「宇高連絡船」を再現したこの船は、午前11時10分に宇野駅へ到着する急行「鷲羽」に接続して、11時45分に宇野港を出港。鉄道・船の連絡を行っていた桟橋はすでになく、接続時間もゆったりとられているため、かつて乗り継ぎのたびに乗客が繰り広げた“宇野ダッシュ”の必要はありません。

 出航時はかつての連絡船と同じように銅鑼が打ち鳴らされ、「蛍の光」のBGMとともに乗船客が紙テープを投げ、見送りの人々に手を振りながらゆっくりと岸壁を離れていきました。

 今回のイベントは、両側の頭文字をとって「宇高航路」と呼ばれる宇野~高松間の海路を往復します。この航路は2019年を最後に直行する定期旅客船が消滅していますが、かつては国鉄だけでなく民間の旅客船も多く運航されていました。乗船客のなかには、当時の記憶をたどって「右に見えるのは葛島と荒神島、その向こうが直島」など、地図を見ながら確認する人も。なお帰りには、数量限定で航路図が配られていました。

 瀬戸内海を南北に進むこの航路は、東西方向に運航される多数の船との併走・交差を観察できるのも魅力。この日も小豆島に向かうフェリー(「からかい上手の高木さん」ラッピング)、関西から愛媛県に向かう「オレンジフェリー」、大型貨物船(RORO船)やバラ積み船、漁船などが船窓を楽しませてくれました。

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乗船待ちで長蛇の列を作る人々。早々に定員が埋まり、乗船できない人々も多かった(宮武和多哉撮影)。

 そして船内では、鉄道との接続を告げる船内放送が再現されるなど、イベントを主催する「宇高連絡船愛好會」が趣向を凝らした“小ネタ”を盛り込んでいました。また当日は「瀬戸内国際芸術祭」の最終日とあって、宇野港の各乗場は、“フェリー銀座”と呼ばれていた頃の賑わいを取り戻していたようです。

 宇高連絡船愛好會によると、今回の運航は急行「鷲羽」が運行されていた年代に合わせ、廃止時の宇高連絡船より前の世代(鷲羽丸、眉山丸など。1967年引退)を再現するため、風物詩でもあった船内の立ち食いうどん店(1969年に営業開始)は設けなかったそう。その代わり、当時販売されていた冷凍みかんや、高松駅弁「あなごめし」が特製の掛紙付きで準備され、こちらも早々に完売。海を眺めながら懐かしい味を堪能し、販売されていた当時の思い話に耽る人、その話に聞き入る人の姿がみられました。

【新造船を自腹チャーター!】宇高連絡船の地図&使われた船 写真で見る

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コメント

2件のコメント

  1. でも、うどんやろが。

  2. 急行「鷲羽」のヘッドマークを付けた電車が3ドア近郊型なのが残念。せめて3000番台を使えればどんなに良かったことか。

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