「中国空母」10年 始まりはウクライナの中古 国産新鋭艦「福建」に至るまで 今後どう出る?

2012年9月下旬に中国初の空母「遼寧」が竣工してから早10年。奇しくも2022年には3隻目となる空母「福建」も進水しています。2019年に竣工した「山東」含め、これまで中国は3隻の空母を手にしています。それらを改めて振り返ります。

似ているけどより洗練 初の国産空母「山東」

 ただ、中国はだいぶ前から空母保有に関心を持っており、1980年代から90年代にかけてスクラップにすることを前提にオーストラリアから退役空母「メルボルン」を購入。また、テーマパークに転用することを前提でロシア海軍から退役した空母「キエフ」ならびに「ミンスク」をそれぞれ手に入れ、これらで空母に関する綿密な調査を行ってきました。

「ワリヤーグ」は当初、軍艦として再生しないことを前提に1998(平成10)年、マカオの観光会社に売却されました。しかし、その回航先は中国海軍向けの新造ヤードや修繕ドックがある大連港でした。

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中国海軍の空母「山東」(画像:大連船舶重工集団)。

 大連船舶重工集団で長らく改造工事が行われていた「ワリヤーグ」は2012(平成24)年9月、遂に「遼寧」として竣工します。スキージャンプを艦首に備えた船体や主機は「ワリヤーグ」時代のままでしたが、電子機器類や兵装は中国国産のものが搭載されたほか、飛行甲板前部に置かれていたP-700「グラニート」対艦ミサイルのVLS(垂直発射装置)が撤去され、その部分は燃料や弾薬の保管庫となっていました。ここで得たノウハウは、国産艦として建造された「山東」へと引き継がれることになります。

 その後しばらく、中国の空母戦力は「遼寧」1隻の体制が続きますが、同艦竣工から7年後の2019年12月、初の国産空母となる「山東」が竣工しました。満載排水量は7万トン、全長は315m、全幅は76mと「遼寧」に比べて大型化。船首方向に傾斜したスキージャンプなど船体の形状は、一見すると「遼寧」とあまり変わっていないように思えますが、アイランドの小型化や格納庫の拡張などが図られています。

 なお、艦載戦闘機J-15の運用を想定して、スキージャンプの角度も遼寧の14度から12度に改められています。

【陸上の模擬飛行甲板での訓練模様も】中国海軍の空母発着艦訓練の様子ほか

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