「中国空母」10年 始まりはウクライナの中古 国産新鋭艦「福建」に至るまで 今後どう出る?

2012年9月下旬に中国初の空母「遼寧」が竣工してから早10年。奇しくも2022年には3隻目となる空母「福建」も進水しています。2019年に竣工した「山東」含め、これまで中国は3隻の空母を手にしています。それらを改めて振り返ります。

スキージャンプ消滅 より大型化した「福建」

 最初の空母「遼寧」が北海艦隊に配備されたことから、2隻目の「山東」は南海艦隊の所属とされており、すでに海南島の三亜を拠点に南シナ海などで演習を行っていることが中国国営メディアで報じられています。

 そして2隻目の中国産空母となる「福建」では、前出のとおりスキージャンプを廃し、アメリカ海軍のジェラルド・R・フォード級と同様の電磁カタパルトを用いた発艦方式が採られることになりました。

Large 20220911 01
2022年6月17日、上海にある中国造船グループ江南造船所で進水した空母「福建」(画像:中国人民解放軍)。

「福建」の満載排水量は8万トンと、これまでの2隻の空母と比べてかなり大きくなっています。目玉装備の電磁カタパルトは3基搭載されており、艦載機にはJ-15に加え、J-35と推定される第五世代の戦闘機や早期警戒機が搭載されると見られています。

 中国は海南島などで空母の運用を支える施設の整備を進めていることから、今後は水上艦艇と潜水艦がセットになって、南シナ海周辺で海洋権益確保のための行動をより積極的に実施していく可能性があります。

 また、アメリカに対抗可能な戦力を整備することを目指す中国が、国産空母の建造を2隻で終わらせるとは考えにくく、「福建」の2番艦、場合によっては原子力空母が登場することも十分に想定されると言えるでしょう。

【了】

【陸上の模擬飛行甲板での訓練模様も】中国海軍の空母発着艦訓練の様子ほか

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  3. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開