異形のNASA機がなぜ三沢へ 世界たった3機の「WB-57」奇跡の飛来 生まれも用途も激レアすぎ!
次の来日はもうないかも!?
WB-57は、1950年代前半から70年近くも現役で飛び続けているクラシック機でもあり、またNASA所属という不思議な運用の航空機であるためか、会場では海上自衛官や航空自衛官など現役の隊員らもパイロットにアレコレ聞いていました。
このように、現役自衛官をも魅了してしまうWB-57Fなのですが、実は日本周辺にはあまり展開しません。今回は東アジア上空の大気を観測するために韓国を拠点にして活動していたなか、たまたま三沢基地航空祭の日程とタイミング的に合ったから展示されたそうで、アメリカ本土に帰る際の中継地としての意味も兼ねて飛来したとのことでした。
過去、日本上空も何度か飛行しているのですが、国内の航空祭で展示されるのはこれが初でしょう。そのため、機体の周囲は常に来場者らに囲まれていて、さながら今回の主役といった雰囲気でした。
前出のように運用されているのはわずか3機。しかも不定期で世界中を飛んでいるため、次回の来日はいつになるかわかりません。もしかしたら、これが最初で最後の国内展示となる可能性も無きにしもあらずで、ひょっとしたら予算の関係から突然、退役する可能性もあります。そんな激レア機に図らずも会えた今回の三沢基地航空祭でした。
【了】
Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)
2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。
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