ステルス全振り!異形の軍艦「ズムウォルト」乗って実感した実力 計画は本当に失敗か?

2022年9月下旬、横須賀にアメリカ海軍の「ズムウォルト」が寄港しました。ステルス性を考慮したという奇妙な外観がよく話題になるものの、実際の性能はどれほどなのか、実際に乗った体験をもとにひもときます。

さすがステルス! レーダー反射断面積はイージス艦の50分の1

「ズムウォルト」が就役したのは2016(平成28)年10月のこと。アメリカ本土のメリーランド州ボルチモアで就役式典が行われましたが、ズムウォルト級の一番の特徴であるステルス性について、現地にいたアメリカ海軍の広報担当者に説明を求めると「レーダー反射断面積(RCS)はアーレイ・バーク級駆逐艦の50分の1」と即答してくれました。さらに、「軍艦が活動する外洋では、ズムウォルトを追尾するのは困難だろう」とも付け加えていました。

 つまり、ズムウォルト級はレーダー上ではより小さい船舶、すなわち漁船やクルーザー、遊覧船程度にしか見えないようです。またRCSの低さから継続して探知するのが難しいということは、攻撃のための接近や兵器の照準も合わせにくいということを意味します。

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展示のために砲身が出された「ズムウォルト」のAGS 155mm砲。専用砲弾の調達中止により、この砲が戦力となることはないようだ(布留川 司撮影)。

 ズムウォルトに乗艦し船体を間近で見ると、あらゆるものが船体内部に収納されており、少しでもレーダー反射を生み出す凹凸部分を減らそうと工夫しているのがよくわかりました。遠くから見ても、間近から見ても、やはりこの艦の印象は「のっぺり」の一言で表せます。

 甲板の外縁部に船殻を覆うようにミサイルを収納したVLS(垂直発射装置)が埋め込まれていますが、そこも蓋のヒンジなどといった可動部分は内側に作り凹凸を極力減らすデザインになっているため、外から見るとただの四角いパネルにしか見えません。そのため、この艦に80発分のミサイル発射装置があることは、外見からはほとんどわからないでしょう。

 船体前部の甲板には主砲として155mm砲が2門装備されていますが、それら砲身も射撃時以外は、ステルス性を考慮した砲塔内部に入れられるようになっています。個別の装備品も船体と同様にステルス性が考慮されていることを感じ取れました。

【ココ開くの!?】「ズムウォルト」が積むミサイル垂直発射装置や艦橋のアップほか

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