なんでこんなに高いところにホームが? 埼京線「北戸田駅」 市民の足腰を鍛える階段ができたワケ
北戸田駅は埼京線の快速が止まらない、どちらかというとマイナーな駅かもしれません。しかし、一度行ってみるとその異様は大きく目に焼きつきます。とにかくホームが高いのです。
日本で一番高いともいわれる高架駅
埼玉県戸田市にあるJR埼京線「北戸田駅」は、快速が止まらない駅ですが、あることで有名です。それが、駅のホームがかなり高い位置にあること。その高さは約20.46m、6階建てのビル相当で、ホームが日本一高い高架駅とも呼ばれています。
なぜそこまで高くする必要があったのか、それは近くを外環道が走っていることに関係があります。
話は、埼京線の建設が認可された1970年代にさかのぼります。すでに同地では、外環道の建設計画があり、まだ工事は始まっていないものの、1969年には都市計画決定されており、高架で作られることも決定していました。そのため、鉄道は外環道の高架をまたぐ高架が必要となり、北戸田駅のホームはこのように高い位置となりました。外環道の本線から見ると、鉄道の高架が結構ギリギリの位置で上をまたいでいるのが確認できます。
ちなみに、埼京線と外環道の交差地点から1.5kmほど西側の美女木JCTは、高架の外環道の上に平面交差のJCTがあり、その上を首都高の本線がまたぐ高架の3段重ねとなっています。
新幹線と並走しているのは下り線(大宮方面行き)では?
「外環道を跨ぎ越すため」だけでは、説明不足です。じゃ、なんで新幹線は低いの?って。
高架は低いほうが建設費も維持費も安い。
だから、外環道をギリギリ跨ぎ越すよう、山なりの勾配にしたい。もともとその予定だった。
が、あとから北戸田駅建設が決まり、その設置箇所が外環道南側の勾配にかかってしまうことが問題に。
安全のため、駅はなるべく水平なところに設置する決まりがある。
だから、北戸田駅のところだけ、外環道を跨ぎ越す高さのままで作った。
駅のない新幹線までそうする必要はないので、外環道を頂点とする山なりの勾配のまま。結果、新幹線と埼京線と高低差ができた。
私たちのような鉄オタがパンツを覗くために欠かせないものなんですよ