旅客機の緊急着陸「正しい脱出法」は? ジェットスター事件で見えた数々の”ルール違反”とは

理由を知れば納得です……。

手荷物もつ&ハイヒール履きっぱなし!

 2023年1月7日、LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが運航するGK501便(成田発福岡行き)が爆破予告の電話を受け、午前7時41分頃、中部空港へ目的地を変更して着陸。乗客136人と乗員6人全員が緊急脱出したものの、脱出時に一部乗客に負傷者も発生しました。

 これにともなってSNSなどでは、乗客とみられる人物による当該便からの脱出の様子がアップロードされ拡散されました。ただ、そのなかには「旅客機からの緊急脱出時のルール」を逸脱したとみられる乗客の姿も確認でき、一部で議論を呼んでいます。

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ジェットスターの旅客機(乗りものニュース編集部撮影)。

 万が一、旅客機からの脱出をする際、その便に乗っていた乗客が取らなければならない行動の一部は「手荷物をもたない」「ハイヒールを脱ぐ」「降りたあとに当該機からすぐに離れる」というもの。アップされた画像には、それらを守っていない乗客らしき人の姿が確認されています。

 手荷物を持ったままの脱出は、通路をふさぎ、他の乗客の脱出の妨げになる可能性があるほか、脱出用のスライド(滑り台)を傷つけ、空気が抜けて使えなくなる可能性があり、後からくる人が脱出できなくなる可能性があります。かかと部分が鋭利なハイヒールを履いたままの脱出がNGなのも、スライドを傷つけ、あとから脱出する人たちが助からない可能性があるためです。

【写真】きっちりやってます! ジェットスターのCAによる安全説明

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コメント

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1件のコメント

  1. 教育云々は、別に子弟みたいな環境じゃできないわけじゃないですし、教育したいときにそれこそジャンプシートみたいな場所に教官座らせてすればいいんじゃないですかね。

    それ以上に、「危険と思えばまず止まれ」ができる陸海交通と違って、常に行動しながら対処が求められる空運においては、イレギュラーに一人ではどうにも対処ができないこと。
    一人しかいないパイロットが不調に陥ったときに、バックアップができる環境じゃなくなる=落ちるという破滅が近づく事。
    ここらへんでOKは出んでしょうね。

    それでも出したい?
    近距離便で燃料積載量を厳しく制限して、何かあったときは外部から強制着陸できるプログラムを導入して、国際線は禁止。公海飛行も禁止。これくらいしないと厳しいのでは?