ロシア製戦闘機「フランカー」日本初降臨 空自とインド空軍の共同訓練 かつての“仮想敵機”世界は変わった

対地・対空の両方に秀でたマルチロールファイター

 Su-30MKIはロシア製戦闘機として有名なSu-27「フランカー」をベースにしたインド空軍専用のモデルです。ちなみに型式に付く「MKI」の末尾「I」はインドの頭文字になります。

 本機は前後に座席があるふたり乗り、いわゆるタンデム複座の機体で、対地攻撃と対空戦闘の両方の任務が可能なマルチロール(多用途)機です。生産数はロシアからの輸入と、自国でのライセンス生産を合わせて272機にもなり、インド空軍においては主力級の戦闘機といえる存在です。

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百里基地司令兼第7航空団司令の石村尚久空将補(右手前)とインド空軍展開部隊指揮官のロヒト・カピール大佐(布留川 司撮影)。

 ベースになったSu-27「フランカー」は、ロシア空軍の現在の主力機でもあり、1980年代の東西冷戦期の頃から、日本が有事となった場合には航空自衛隊が実戦で相まみえる可能性が一番高い戦闘機でした。

 今回、「フランカー」系列の機体が日本に来ること自体が初めてのことですが、それがインド空軍の機体であること、そして冷戦以降の安全保障環境の変化によって、そのインドが安全保障上のパートナー的な存在となり、航空自衛隊との共同訓練目的で来日したというのは、近年の国際情勢の変化を如実に表すものであるといえるでしょう。

【了】

【激レアシーンかも!?】茨城・百里基地に姿見せたインド版「フランカー」ほか

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コメント

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2件のコメント

  1. 空自の作業服何回変更してもダサいな

  2. ワイ南部出身インド人、日本語しかしゃべれなくてアイデンティティ揺らぐ