旧ソ連のレア機ズラリ ウクライナ航空博物館を元キーウ市民が振り返る 「戦火やんだらまた行きたい」

隠れたソ連の名機MiG-19

 一般的に「ミグ」と聞いて思い浮かぶのは、1万機以上生産され今も多くの国で飛び続けているMiG-21や、朝鮮戦争などで活躍したMiG-15、函館空港に緊急着陸し日本へ亡命を果たしたベレンコ中尉が搭乗していたMiG-25などでしょう。ただ、筆者はあえてMiG-19を推します。

 MiG-19自体は、見た目が従来型のMiG-15や-17とあまり変化していないため、いうなれば地味かもしれません。ただMiG-15や-17と違いエンジンが双発であることから、そのおかげもあって最高速度が約1400km/hと、マッハ1を超える飛行に成功したソ連初の戦闘機でもあります。

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キーウ市内唯一の空港であるジュリャーヌィ国際空港に隣接して設けられているウクライナ航空国立博物館。ほとんどの航空機が野ざらしでの展示(大久保 光撮影)。

 またMiG-19は各国に輸出され、中国などではライセンス生産からさらに独自に魔改造されQ-5攻撃機という新型にもなり、いまだに現役で使われています。MiG-19は1952年の初飛行以来、70年以上にわたって飛び続けているほか、この機体があったからこそ後のMiG-21やMiG-25が開発されたと言っても過言ではないことから、ソ連にとって重要な戦闘機であると個人的に思っています。

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