MSJ開発中止、導入待ち続けたANA&JALはどうする? 日の丸ジェット挫折の代替は難しい判断か
ANAの機材構成から見える“MSJじゃない”後継機
ANAグループはMSJのローンチカスタマーとして、開発当初からユーザーの立場として参加してきました。それだけに、今回の開発中止や「いったん立ち止まる」より前に、先行きへの予測もついていたでしょうし、替わりの機種への“あたり”は付けている可能性もあります。
もちろん現在公式での発表はありませんが、その可能性について探っていきます。
ANAグループではこれまでMSJを待つ間、ターボプロップ機のDHC8-Q400やMSJより少しサイズの大きいボーイング737を使用してきました。また、このうちの一部の機体は、MSJの度重なる納入遅延によって、急遽調達したものもあります。
737についてANAは2022年7月、162~210人乗りの737-8を導入すると発表。現在同グループで運用されている737-800の後継機になる予定です。ただ737-8は、MSJと比べるとあまりに大きすぎます。となると、737-8より小さく、MSJのサイズに近い126人乗りの姉妹機、737-7も有効かもしれません。
一方で、2022年に来日したエアバスA220や、エンブラエルE-Jet E2シリーズもとうぜん選択肢に入るでしょう。
A220は100~145人乗りと、E-Jet E2より更に大きめです。ただANAでは既にA320、A321をはじめエアバス機を多数導入しており、交渉は比較的スムーズにいきそうです。一方、E-Jet E2はANAグループでの導入はありませんが、エンブラエルにとってANAは、リージョナル機でより日本に確固たる足場を築くべく、ぜひ売り込みたい相手でしょう。
買わなくてよかったよ。きっと車輪が外れてどっかに飛んでくよ